「ここまで再現できるとは」上尾市が驚いた「One人事」の柔軟性|もう迷わず使える
- 評価シートに組み込まれた計算式が複雑でエラーが発生していた
- 期日までに評価シートをそろえられず、リマインドに時間を取られていた
- データの照合作業に時間がかかっていた
- 過去の評価を体系的に整理できていなかった
- 【サポート体制】素早いレスポンスと積極的な提案
- 【柔軟性】複雑な計算式が組み込まれた評価シートの再現
- 【安心感】公的機関への導入実績
- 職員の満足度向上
- 評価者および職員課の業務負荷の軽減
- 評価歴の蓄積と評価結果の活用
- 個人の適性を踏まえた異動、キャリア形成支援
埼玉県南東部に位置する上尾市は、都心からのアクセス性と緑の多い自然環境が両立した、人口20万人を超えるベッドタウンです。
上尾市では、地方公務員法の改正により、人事評価に基づいて職員の処遇を決定する方針が打ち出されたことから制度を刷新。当初はエクセルで運用を始めたものの、負荷が膨大となり、業務の負荷軽減と職員の満足度向上を目指して、One人事[Publicタレントマネジメント]を導入いただきました。
導入の経緯や今後の活用予定について、総務部職員課の島田さまと下嵜さまにお話を伺いました。
法改正により評価制度改革に着手するも、アナログな作業に手を焼いていた
One人事[Publicタレントマネジメント]を導入された経緯を教えてください。
下嵜さま:我々地方自治体では、国の制度改革により、職員の処遇を人事評価に基づいて実施する方針が明確に打ち出されました。上尾市では、従来から評価制度は存在していましたが、結果を処遇に反映するには十分ではない部分もあり、なかなか職員が満足できるような昇給・昇格に結びつけられていない現状がありました。
そこで、まずは制度を整えて職員が納得できるものにしていこうと考え、3年前にエクセルで新しい制度の運用を開始しました。
まずはエクセルで人事評価を運用し始めたのですね。
下嵜さま:過渡期でしたので、制度が走り始めると変更点が出てくることが想定されたんですね。そのため、当初は新制度を体現する「実績評価シート」を含め3種類のシートをエクセルで構築しました。
エクセルでの運用において、職員課ではどのような課題がありましたか。
下嵜さま:評価シートの提出を促すリマインドや、ファイルがそろっているかの確認作業に時間がかかり、業務負荷が大きいという課題がありました。
簡単に説明すると、各職員が入力したシートに一次評価者と二次評価者が評価をつけ、評価者が人数分のファイルをまとめて圧縮し、職員課に提出してもらうという流れです。その後、私たち職員課がアナログな作業で過不足を照合していました。
二次評価者だけで100名超在籍しており、その下に多い人で20名以上の被評価者がいます。シートを収集する職員課の負荷は相当なもので、確実に数がそろっていればいいですが、各部署で1〜2人もれていることも……。管理が煩雑ですぐに気づくのもなかなか難しく、「出した」「出さない」の確認は非常に骨が折れましたね。
過不足をチェックする資料を抽出するだけでもひと苦労です。お恥ずかしながら、リマインドも含めて最終的にデータがそろうまで2〜3週間かかっていたので、とても時間をロスしている感覚でした。
評価を入力する職員側の課題も伺えますか。
下嵜さま:入力作業は各職員の負担にもなっていたと思います。個人の納得感を高めるために制度がどんどん複雑化してしまい、評価シート自体が一職員として複雑だと感じていました。
島田さま:私自身評価者として、前年と同じように入力したはずなのに今年度はエラーが発生してしまい、思わず「なんだよ」とつぶやいてしまったこともあります。
下嵜さま:また、評価者は過去の評価シートの置き場にも困っていたようです。職員課に問い合わせがあっても数が多いため、探し出すのに時間がかかってしまいます。
「One人事」に出会って人事システムのイメージが変わった
初めてOne人事[Publicタレントマネジメント]のデモ画面をご覧になったときの印象はいかがですか。
下嵜さま:あの複雑なシートがここまで再現できるとは驚きました。正直なところ、最初は「本当にできるのかな 」と半信半疑だったんですね。いざ画面を見せてもらうと、見た目こそ少しエクセルとは異なりますが、評価点の計算ロジックが正確に再現されていたので、素直に感心したことを覚えています。
評価シートの再現性に驚かれたのですね。その時点で本格的に人事評価システムの導入に向けて準備を進められていたのですか。
下嵜さま:じつは新しいシステムを選定するのではなく、以前に稼働させたシステムを改修するという案もあったんですね。ただインターフェースが少しわかりづらかったことに加え、評価シートの完全な再現は難しいかもしれないと言われたものですから。私たちとしてはわずかに思える修正であっても百万円単位のカスタマイズ費用をかけないと再現できないと知り、ちょうど別の選択肢を考え始めたタイミングでした。
操作方法がわかりやすく、かつユーザー自身でフレキシブルに設定を変更できる。One人事[Publicタレントマネジメント]に出会って、融通が利かないというシステムの一般的なイメージが変わりましたね。
数ある選択肢があるなか、One人事[Publicタレントマネジメント]を選定したポイントを伺えますか。
下嵜さま:営業の方に足繁く通っていただき、対面でコミュニケーションを取れたことは大きいです。導入に向けて複数社とお話をさせていただきましたが、販売会社の担当者と直接お会いしたのは御社だけなんですよ。入札の結果ではありますが、素早いレスポンスで積極的にご提案いただき、とても話しやすかった点は非常にありがたかったですね。
評価結果を個人のキャリア形成を踏まえた異動に役立てたい
本格稼働が始まったばかりですが、職員の反応はいかがですか。
下嵜さま:現在は正規職員約1500名に個人目標を入力してもらっている真っ最中です。
島田さま:運用をガラッと変えたにしてはスムーズに受け入れられていますね。システムだと間違っていればエラーが出ますし、エクセルのように「どこまで入力すればいいんだっけ?」という迷いがないようです。問い合わせは当然ありますが、最初の設定に関する戸惑い程度です。
以前の評価シートがとにかく複雑だったので、私も評価する側として、部下の入力内容を1つの画面で見られるようになっただけでやりやすいと感じますね。もはやエクセルよりシステムで運用した方がラクなのは誰でもわかっているので、間違いなくプラスの印象です。
将来的にどのような効果を期待されていますか。
下嵜さま:このまま順調に運用が進めば、人事評価の運用に関する職員課の業務負荷が徐々に軽くなるだろうと期待しています。まずは、現在職員に入力してもらっている目標の確認作業が、今までより早く終わるといいですね。データが出そろうまでのリマインドも含めて、一つひとつの作業でロスしていた時間を取り戻していきたいです。
今後予定している活用方法を教えてください。
島田さま:評価結果を処遇だけでなく、個人のキャリア形成を踏まえた人事異動に反映していきたいです。そして、一人ひとりが働きやすい環境を整えることが、我々が特に重要視するポイントと考えています。
以前の運用だと1〜2年前の評価が簡単に閲覧できず、部署が変わってしまえば、本人の「得意なこと」「苦手なこと」といった情報が継承されていきませんでした。システムなら、クリックすれば過年度の評価を確認できますから、評価結果や適性を踏まえたアプローチを検討できます。
「One人事」に期待することを伺えますか。
島田さま:よく「全員が納得する人事はない」といわれますよね。しかし、私個人としてはやはり職員一人ひとりが、少しでも納得できる制度設計と運用を目指しており、「One人事」導入がその第一歩だと考えます。制度を変えるだけでなく、職員の腰が重くなるような運用を取り組みやすく変えることも大事な施策の一つではないでしょうか。制度と運用、この2つがより納得されるものになると、One人事[Publicタレントマネジメント]を導入した甲斐があったと思えますね。
評価制度の設計だけでなく、運用体制を整えることが職員の満足度向上につながるとお考えなのですね。引き続き、運用が順調に進むようご支援させていただきます。
※当記事の掲載内容は取材当時のものです。