人事制度改革を機に「One人事」を導入|「自分流」の教職員が集い、活躍するための人材マネジメントを整備

帝京大学様KV
課題
  • 新人事制度の運用を効率的に行うためのシステムが必要だった
  • 人事基幹システムと周辺システム間のデータ連携ができていなかった
  • データ抽出・分析に時間と労力がかかっていた
  • 膨大な量の紙媒体をペーパーレス化し、データを一元管理する必要があった
決め手
  • 【多機能性】人事業務全体をカバーすること
  • 【フレキシブル】成長途中の人事制度だからこそのカスタマイズ性
  • 【サポート体制】要望の実現に向けて伴走してくれること
効果・展望
  • 【データ活用】人材情報の蓄積による適材適所の配置、タレントマネジメントの高度化
  • 【一元管理】人材情報の歴管理と検索のしやすさ
  • 【効率化】発生源入力による業務負荷の軽減とペーパーレス化
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    学校法人帝京大学は、幼稚園から小学校、中学校、高等学校、専門学校、短期大学、大学と、初等教育から高等教育を含むすべての教育機関を持ち、附属病院も併設されている、日本でも有数の規模の学校法人です。

    2022年4月より、全専任教職員を対象に開始された新人事制度の運用を助けるシステムとしてOne人事[タレントマネジメント](※)を導入いただきました。 

    現在も他システムとの連携や、タレントマネジメントの高度化を見据えて、改革を進めているそうです。 

    変革を主導した本部情報センターの2名(明石課長・坂上課長補佐)と、法人人事統括室の3名(望月課長・岡田係長・髙田さま)にお話を伺いました。 

    「やってもやらなくても変わらない」保証重視の制度から、活躍重視の制度へ転換 

    「One人事」の導入は、人事制度改革の一環だったそうですね。なぜ今回、評価を中心とした制度の刷新を行ったのですか。

    岡田さま:もともと帝京大学は、教職員全体で統一的な評価制度がなかったんです。職種によっては評価制度自体がなく、評価を行っている職種も簡単な能力評価を実施しているのみでした。
    処遇も基本的には国家公務員に準拠していて、年齢に伴って一律的に給与も上がっていくシステムです。評価が高くても、給与や等級にダイレクトに反映されることがなかったため、教職員からも形だけの評価制度でモチベーションにつながらないという声が多く聞かれました。 

    坂上さま:補足すると「人材の定着」が課題だったんじゃないかと思っています。評価結果が処遇に反映されれば、モチベーションや働きがいの向上の助けになる、そう考えました。

    人事評価の運用面では、業務上どのような課題を抱えていましたか。

    岡田さま:評価は紙やエクセルで運用しており、処理に膨大な時間がかかっていました。提出方法も拠点ごとにバラバラで、エクセルファイルを出してくる人もいれば、紙に手書きしたものを出してくる人もいて、管理が難しくて。 

    望月さま:回収や集計方法が統一されていなければ、業務が属人化しますよね。だから異動や担当変更で、一から仕事を覚えなければならず大変でした。それで飛躍的に変えていこうと始まったのが、2020年の2月でしたね。 

    岡田さま:はい、「教職員約4,500名を誠実に評価する」というテーマを掲げ、評価シートの設計をはじめとするプロジェクトが動きだしました。帝京大学は病院があるので、医療スタッフや教職員など100以上の職種に対して、どんな評価設計がいいのかすごく悩みましたね。その中で、人事統括室の限られたリソースでは運用が難しいことがわかり、初めてシステム導入の話が持ち上がったんです。 

    (左から法人人事統括室の髙田さま、岡田さま)

    システムの柔軟性と、要望の再現性が決め手に

    「One人事」の選定ポイントを伺えますか。

    明石さま:システム選定の最大要件は、中長期的に見て弊校の人事業務全体をカバーする機能が備わっていることでした。今回の改革では、人事評価だけでなく人事管理、最終的には給与システムまで含めて効率化を進めていたためです。 
    ただし、新評価制度は2022年4月の運用開始まで時間がなく、One人事には大変ご協力いただきました。やりたいことはすでに固まっていたので、それが本当に実現できるのか他社システムと比較しながら絞り込み、最終的に給与計算を含めた多機能性とパッケージの柔軟性が決め手となりました。

    髙田さま:人事評価制度は「一度つくったらおしまい」ではなく、時代や環境の変容に伴う要請の変化や、経営および教職員のニーズの変化に合わせて更新していくことになると思います。その際にフォームや計算式の修正、承認フローの変更など、カスタマイズを依頼するのではなく、学内の担当者が行えるのは大きなメリットだと考えています。  

    短い選定期間の中で、担当者の対応はいかがでしたか。

    岡田さま:担当者と信頼関係がないと、準備段階を乗り切れないのでは? という不安がありましたが、弊校の質問や要望に真摯に対応していただいて感謝しております。 

    髙田さま:設計段階で出てきたさまざまな要望に対して、親身に応えていただきました。担当の方が弊校のことを理解し、併走してくれたおかげで、約4,500名の教職員にスムーズに導入することができました。「One人事」を選んでよかったと思っています。 

    (左から、本部情報センターの明石さま、坂上さま)

    効率化だけでなく、学内のコミュニケーション活性化にも

    拠点が離れており、パソコン操作に慣れていない医療スタッフもいる中で、導入はスムーズに進みましたか。

    岡田さま:確かに当初は操作に関する問い合わせが多く届くだろうと覚悟していましたが……蓋を開けてみたら、ほぼなかったんですよ。これは嬉しい驚きでしたね。

    明石さま:直感的に操作できるインターフェースなので、使ってみて迷うってことはなかったんでしょう。それにスマホでも使えますしね。始まって間もないですが、運用はスケジュール通り、スムーズに回っていますよ。 

    職員の方の反響はいかがですか。

    岡田さま:今回の期初面談で、初めて所属長とお話したという教職員もいらっしゃいました。自分の取り組んでいる業務を知ってもらい、さらにアドバイスをもらえたことで「コミュニケーションが増えてよかった」という声がありましたね。この先、回を重ねるごとに教職員のモチベーションが高まるのでは? と期待しています。 

    坂上さま:「One人事」が、コミュニケーションツールとして機能していますよね。

    望月さま:教職員に評価制度を導入している大学は、多くありません。導入前の説明会では、評価への疑問や不安を持たれる方もいました。しかし運用開始後、所属長と教職員がお互いに、相手の仕事や考えが見えてきて、評価のよさを実感し始めたようです。不安も少し減ると嬉しいですね。

    (人事統括室・望月さま)

    ぺーパーレス化を促進。業務改善に向けてさらなる変革を

    人事管理においても「One人事」を活用される予定とお聞きしております。

    望月さま:はい、常勤教職員・非常勤教職員あわせて約8,000名の情報を「One人事」に集約する予定です。今までは紙で印刷して1枚1枚ファイリングしており、管理もバラバラで、欲しい情報をパッと出せない状態でした。僕自身、繁忙期には1日ダンボール8箱分の書類を調整していました。今後、法人人事統括室だけでなく、経営者にご覧いただく稟議書のペーパーレス化も加速しそうで楽しみですね。

    今後、取り組みたいことを伺えますか。

    望月さま:まずは評価歴や異動歴など教職員の人事データを蓄積して見える化し、情報をすぐに出せる状態にすること。そのうえで適時適材適所に人材を配置して、優秀な人は抜擢し、昇進・昇格させてあげるためのツールにしたいです。歴の蓄積が必要ですが「One人事」を導入して、やっとタレントマネジメントのスタートラインに立てました。これもひとえに各拠点の人事労務のご担当者をはじめ、教職員の協力があってのことです。 

    明石さま:今は大学全体で「変わっていこう」という話をしています。コロナの影響があって環境は激変し、18歳人口も減少傾向にあります。今回の人事制度改革は、世の中の変化を見据えた業務効率化の一手です。人事評価の次は人事管理、続いて他システムとの連携や給与計算まで、引き続き「One人事」を活用していきますね。 

    「One人事」はみなさまのご要望があってこそ、今日まで成長したシステムだと考えております。引き続きご支援してまいります。本日は貴重なお話をありがとうございました。 

    ※本記事の掲載内容は取材当時のものです。

    社名
    学校法人帝京大学
    業種
    教育、研究、医療
    企業規模
    約8000名(非常勤講師含む、2022年11月1日現在)
    【法人本部所在地】
    東京都板橋区加賀2-11-1

    【学校HP】
    https://www.teikyo-u.ac.jp/