入社手続き書類の郵送方法|送れない文書とマナー、添え状の例文も紹介

入社手続き書類の郵送方法|送れない文書とマナー、添え状の例文も紹介

入社手続きで郵送に不手際があると、大切な書類が期限まで届かなかったり、企業への印象を損ねたりする可能性があります。

  • 添え状は必要?
  • 封筒の書き方は?
  • 普通郵便で大丈夫?

本記事では、 入社手続き書類の郵送方法に不安がある人事担当者に向けて、ミスなく送るための郵送ルールやマナー、添え状の書き方をわかりやすく解説します。安心して郵送を完了するためにお役立てください。

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    入社手続きの関連書類は郵送できる・できないがある

    入社手続きでは、多くの書面を用意する必要がありますが、すべてを郵送できるわけではありません。郵送できるものとできないものの一覧は以下のとおりです。文書の特徴とあわせて確認していきましょう。

    名前目的や概要郵送できる・できない
    内定通知書採用の承諾を知らせるため⚪︎ 郵送可
    内定承諾書内定を承諾する旨を知らせる⚪︎ 郵送可
    労働条件通知書労働条件に関する事項が記載されている⚪︎ 郵送可
    給与振込先届出書給与振込口座を登録する⚪︎ 郵送可
    扶養控除等申告書税金計算のための扶養状況確認⚪︎ 郵送可
    年金手帳社会保険の手続きに必要× 郵送不可
    雇用保険被保険者証雇用保険の手続きに必要× 郵送不可
    マイナンバー関連書類社会保険や税金手続きの本人確認× 郵送不可
    健康保険被扶養者異動届扶養家族の保険加入手続き× 郵送不可
    身元保証書入社予定者の身元を保証する⚪︎ 郵送可
    卒業証明書・資格証明書学歴や資格を証明する⚪︎ 郵送可
    住民票記載事項証明書本人情報を証明する⚪︎ 郵送可
    入社誓約書・雇用契約書労働条件に合意がなされたことを証明⚪︎ 郵送可
    健康診断書健康状態の確認のため⚪︎ 郵送可

    内定通知書や内定承諾書など、法律で発行する義務のない書面は一般的に郵送できると考えてよいでしょう。情報の機密性が比較的低いためです。

    労働条件通知書や雇用契約書、給与振込先届出書なども郵送が可能です。

    社会保険・雇用保険関係は郵送を控える

    入社手続きのなかでも、社会保険や雇用保険に関するものは、直接手渡しで提出してもらうことをおすすめします。

    重要な個人情報を含むため、紛失のリスクを防ぐためです。具体的には年金手帳や雇用保険被保険者証、マイナンバーを確認できるものなどが該当します。

    入社日に直接手渡しで受け取るか、会社が指定する安全な方法で回収しましょう。

    書面の提出方法については、必ず中途で入社予定の社員に案内する必要があります。

    ▼社会保険手続きに不安があるなら、チェックリスト付きの以下の資料をご活用ください。

    入社手続きの関連文書を郵送する際の基本マナー

    入社手続きで郵送する際は、書類の重要性を考慮し、マナーを守って送付する必要があります。紛失や破損を防いで、確実に届けるためにも、以下の基本マナーと注意点をおさえておきましょう。

    A4サイズの封筒を使用する

    郵送ではA4サイズの封筒に入社手続き書類を入れます。紙に折り目がついて見た目が悪くならないようにするのが基本です。

    封筒は白色を使用するのが一般的です。さらに雨が降ったときに紙が濡れてしまわないよう、クリアファイルに入れて保護しておくと安心でしょう。

    封筒の表面には内定者の住所と名前、郵便番号、赤いペンで「入社書類在中」と記載し、四角で囲み目立たせます。

    裏面には会社の住所と名前、担当者と日付を書き、封にのり付けして「〆」と書きます。

    返信用封筒を同封する

    入社手続きに関する一部書類は署名・捺印のうえ返送してもらうので、一緒に切手を貼った返信用封筒も同封します。

    採用予定者の氏名や住所といった個人情報が記載されている文書には、中身の見えない封筒を使用するのがよいでしょう。

    返信用封筒を同封しておくと、返信の際に必要な宛名書きや切手購入の手間を省けるので、相手の金銭的負担や手間を最小限にできる、心配りの一つです。

    追跡サービスが利用できる郵送方法を選択する

    入社手続きに関する文書は重要であるため、いつ配達されたかどうかを確認できる追跡サービスを利用するのがおすすめです。

    簡易書留や一般書留、特定記録郵便、レターパックなどを利用して送るとよいでしょう。

    紛失してしまったときの損害が大きくなる場合には、郵便追跡サービスを利用したほうが安心です。

    入社手続きの流れをおさらいするには以下の記事もご確認ください。

    入社手続きで文書を郵送する際の添え状の書き方・例文

    入社手続き書類の郵送時は、添え状を同封することがビジネスマナーです。添え状はいつ・誰が・何を送付したかを伝えるだけでなく、あいさつの役割も果たします。

    作成は手書きでもパソコンでも問題ありません。記載する主な項目は以下のとおりです。

    • 送付年月日
    • 宛名(新しく中途で入社する従業員の名前)
    • 差出人(会社の住所など)
    • 頭語と結語
    • 記書き
    • 送付する書類の内容と部数

    添え状の例文

    以下に基本的な添え状の例文を紹介します。

    入社手続き書類の郵送方法|送れない文書とマナー、添え状の例文も紹介

    返送された入社手続き情報を確認するポイント

    内定者から必要書類が返送されてきたら、人事労務担当者は、以下を確認し対応する必要があります。

    • 署名・捺印の確認
    • 添え状と書面の照合
    • 文書の保管

    内定承諾書や雇用契約書には、内定者の署名・捺印を依頼しましょう。確かに両者が契約に合意したことを証明するため、署名と捺印の両方が適切な位置にあることを確認します。

    次に返送された書面と添え状の内容を照合します。添え状に記載された同封リストと実際に届いたものが一致しているか確認が必要です。

    書面の中身の確認も重要です。とくに資格証明書類については、履歴書に記載された資格と一致しているか、実際の業務に必要な資格であるかを慎重に確認します。

    確認作業が完了したら、文書は適切にファイリングして保管します。入社承諾書・誓約書の返送が確認できれば、その後の入社手続きを進められるでしょう。

    郵送以外で入社手続きに関する文書を送る方法

    入社手続きに必要な文書の送り方は、「入社時に手渡し」「封筒に入れ郵送で送る」の2種類が一般的です。最近ではメールで完結する電子契約の方法もあります。

    それぞれの方法のやり方と注意点を解説していきます。

    直接手渡しをする

    入社オリエンテーション時などに、本人に入社手続きに関する書面を手渡しします。忘れないよう、チェックリストを用いて前日のうちに確認しておきましょう。

    内定者から直接回収する場合は、入社前に、紛失・盗難リスクに気を配るよう伝えましょう。本人の個人情報が多く含まれているため、厳重に管理し、カバンのおき忘れなどにも注意するよう指導しておくと安心です。

    メールで送付する

    近年では電子契約書のサービスが普及し、雇用契約書や入社誓約書をメール(オンライン)経由で結べるようになりました。

    入社手続きの電子化はハンコが不要で、印刷や郵送の手間を省けるのが大きなメリットです。

    ただし、雇用契約をオンラインで締結する場合は、電子署名や住所の入力を間違わないように気をつけましょう。

    電子契約を利用すれば、手続きがスムーズになりますが、信頼できるサービスを選ぶのがポイントです。

    入社情報の回収はシステムで効率的に|One人事[労務]

    入社手続きで以下のような課題を感じていませんか。

    • 紙ベースでは進捗管理が難しい
    • 紙の準備から回収まで時間がかかる
    • 紙の印刷や保管に手間がかかる

    以上のような課題を解決するには、入社手続きの電子化をおすすめします。

    • 人事データを一元管理
    • 提出や承認作の状況をひと目で把握
    • 紙の印刷・保管コストを省略

    入社手続きの電子化で、人事事理の統一的な運用が可能となり、入力の手間やミスを大幅に削減できます。また、タスクの一覧化と自動化により、情報の回収状況や承認作業の遅れを簡単に把握が可能です。

    One人事[労務]は、煩雑な労務管理の効率化をサポートするシステムです。人事データが複数のシステムに分散して管理が煩雑になることを防ぎます。

    入社手続き書類の郵送にかかる手間を大幅に削減し、ストレスの少ない入社手続きを実現するには、One人事[労務]の導入を検討してみてはいかがでしょうか。詳しい機能や操作性は、当サイトよりお気軽にお問い合わせください。

    まとめ|入社手続き書類の郵送マナーをおさえましょう

    入社手続きで郵送を利用する場合は、適切な方法を選び、マナーを守ることが大切です。

    封筒の選び方に始まり、添え状の同封や追跡可能な郵送手段の採用まで、基本をおさえましょう。紛失や手続きの遅れを防ぐことで、スムーズな入社準備が可能になります。

    また、人事業務では多くの紙を扱うため、郵送手続きにかかる時間やコストが負担になりやすい という課題もあります。負担を軽減するには電子化も検討し、入社手続きをより効率的に進められるようにしましょう。

    入社手続きの効率化にはOne人事[労務]をご検討ください。