レジュメとは【会議での意味をわかりやすく】シーン別の使い方と書き方のポイント

レジュメとは【会議での意味をわかりやすく】シーン別の使い方と書き方のポイント

レジュメとは、会議やセミナーで使用される、伝えたい内容が要約された文書を指します。話し手が情報を簡潔に伝えるため、あるいは聞き手がポイントを的確に理解するためのツールであり、ビジネスシーンにおいて欠かせません。

レジュメの作成には、参加者が関心を持つ情報をピックアップすることが重要です。

本記事では、主にビジネス会議におけるレジュメの意味や作成方法、シーン別の活用法と書き方のポイントを解説します。レジュメを活用して、会議の効率を向上させましょう。

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    レジュメとは? ビジネスシーンでの意味

    レジュメとは、特定の情報を簡潔にまとめて伝えるための資料です。フランス語「resume」を語源とし、もともと「概要」「要約」「個人の履歴書」という意味で使われていました。そこから派生して、講演資料や履歴書などの情報をまとめた文書全般を指します。

    特にビジネスシーンにおいてレジュメは、会議の内容やプロジェクトの要点を簡潔にまとめた資料を意味して使われることが一般的です。主要なトピックや議題、議論のポイントが記載され、通常は事前に参加者に配布されます。

    レジュメが会議に必要な理由

    レジュメは会議に必要不可欠とされています。なぜ必要とされるのか3つの理由を解説します。

    • 情報の要約と整理のため
    • 議論の効率化のため
    • 出席者の参加を促すため

    情報の要約と整理のため

    レジュメには、大量の情報を要約して整理する役割があります。会議では、さまざまな情報が飛び交うため、参加者がすべての情報を整理して理解するのは難しいことがあります。

    レジュメを使用すると、重要なポイントや決定事項を簡潔かつ明確にまとめ、参加者が素早く情報を理解できるようになるでしょう。

    議論の効率化のため

    レジュメは、議論を効率的に進め、意思決定をスムーズに行うためのツールでもあります。会議の参加者が、事前にレジュメを確認したうえで会議に臨むことで、論点が絞られ、話し合いに一貫性が保たれてズレが少なくなります。

    参加者の手元にレジュメがあると、議論の逸脱や検討漏れの防止につながるため、会議が円滑に進み、重要な決定がよりスムーズに行われるでしょう。

    出席者の参加を促すため

    会議でレジュメが必要とされる理由は、出席者の積極的な参加を促すためでもあります。レジュメを通じて情報の理解が促進されるため、意見を交換しやすくなります。

    事前にレジュメを共有すると、参加者が十分に準備したうえで会議に臨めるため、一人ひとりが議論に参加しやすくなるでしょう。

    レジュメと似た4つの用語との違い

    レジュメには、似た意味を持つ単語がいくつか存在します。それぞれの意味や違いを理解し、混同しないように注意しましょう。

    • アジェンダ
    • サマリー
    • アブストラクト
    • アウトライン

    アジェンダ

    アジェンダは、もともと「予定表」「計画」を意味する言葉です。ビジネスシーンにおいては会議の議題を示すものとして使用されます。

    レジュメは会議やプレゼンテーションの内容を要約した資料であり、アジェンダは各討議内容にかかる予定時間や責任者を示し、必ずしも文書である必要はありません。

    ただし、レジュメに会議のアジェンダが示されている場合も多く、それぞれを明確に区別するより、意味の違いを押さえるようにするとよいでしょう。

    サマリー

    サマリーとは、文章や会議の主要なポイントを簡潔にまとめたものです。必要な情報を整理して、要点のみを取り上げて報告する役割を持ちます。

    サマリーを読むと、読み手が短時間で文章や会議の全体の内容を理解できます。ビジネスシーンでは、会議のあとにサマリーをまとめて作成し、参加者や関係者に配布されることが多いでしょう。

    アブストラクト

    アブストラクトとは「要点」「概要」という意味を持ち、主に学術的な文書や論文において、要点が簡潔にまとめられたものを指します。細かい内容は省略されて要点に絞られ、論文の読者が素早く内容を理解できるように構成されています。

    アウトライン

    アウトラインとは、計画や概要を示すための枠組みや要約です。文章やプレゼンテーション、プロジェクト、プログラムなどで利用されます。

    アウトラインは、主題や重要なポイントが階層的に整理された大まかな枠組みや構造といえるでしょう。

    レジュメの使い方【シーン別】

    レジュメは、ビジネス会議以外でも利用されています。そこで「教育・研究」「就職活動」におけるレジュメの使い方を紹介します。

    教育・研究

    教育・研究分野におけるレジュメは、論文や学術書の要旨や論点を簡潔にまとめるために活用され、整合性や論理性が重視されます。

    教育機関では、講義の内容や要点をまとめた「講義レジュメ」が配布されるなど、学生が講義の理解を深めるために使われます。

    研究分野では、研究の内容や進捗を報告するための「研究レジュメ」や、論文の内容や要点をまとめた「論文レジュメ」が使用されています。研究の背景や問題提起、参考文献などの骨子に沿って作成されるのが一般的です。

    就職活動

    就職活動時におけるレジュメは、履歴書や職務経歴書を指し、求職者が自己の職歴やスキルを簡潔にまとめ、就職を希望する企業に伝えるためのものです。

    レジュメを通して求職者は、企業に自分のアピールポイントや価値を伝え、企業は提出されたレジュメをもとに採用に値する人材なのかを判断します。

    レジュメを会議用に作成するときの書き方

    円滑な会議にするためにレジュメを作成する場合、どのような点を盛り込めばよいでしょうか。レジュメに書く内容とポイントを紹介します。

    • 会議の基本情報
    • 会議の要点
    • その他補足事項

    会議の基本情報

    レジュメの冒頭には「会議のタイトル」「開催予定日時」「開催場所」「出席者の氏名」「主催者」など会議の基本情報を記載します。どのような会議なのかが一目でわかるように、項目ごとに箇条書きで記載するとよいでしょう。

    会議の要点

    会議の要点を項目ごとに整理しましょう。一般的に会議の目的や議題、検討すべき事項などに分けて記載します。議題が複数ある場合は、項目をさらに細分化すると情報が整理できます。

    要点が多岐にわたり、検討事項が多い場合は、レジュメに目次と議論にかかる予定時間を記載することで、会議を効率的に進められます。

    その他補足事項

    レジュメ内に書く補足事項として、その他配布資料などを記載します。

    参加者が多く配布資料も多い会議では、資料が全員に行き渡らないなどのアクシデントが発生する場合があります。同様の事態を避けるためにも、配布予定の資料を記載し、参加者に必要な資料を漏れなく確認してもらうようにしましょう参加者全員に。

    ほかにも、次回会議の日程や参加者の名前なども記載すると、会議での情報伝達がスムーズになり、共有漏れを防止できます。

    レジュメを作成するときのポイント

    よりよいレジュメにするために、作成のポイントを解説します。

    • 強弱をつける
    • 参考資料や引用元を明確にする
    • レイアウトを工夫する
    • 分かりやすい目次を作成する
    • 予定時間を記載する
    • 適度な情報量を意識する

    強弱をつける

    参加者に会議の主旨や重要なポイントを理解してもらうために、レジュメ内の情報にメリハリをつけましょう。すべてを詳細に書きすぎてしまうと、ポイントや重要な事項が埋もれてしまうため、情報を取捨選択することが重要です。特に強調したい事項は、アンダーラインを引いたり太字にしたりするなどの工夫をします。

    参考資料や引用元を明確にする

    すべてのデータや数値をレジュメに入れ込むと情報過多になり、何が大切なのかが伝わりません。会議の内容によっては、データやほかの資料を参照する必要があります。

    詳細データや補足情報がある場合は、リンクや参照先をレジュメ内に記載しましょう。情報は整理して提示し、参加者が必要なタイミングでアクセスできるように配慮することが、理解を深めるポイントです。

    レイアウトを工夫する

    レジュメは、一目で見て会議の構成や階層がわかるレイアウトが理想です。デザインを必要以上に凝る必要はありません、誰が見てもわかりやすいと感じてもらえるレイアウトやデザインを心掛けましょう。

    会議ごとに統一性のないレイアウトを採用するより、ある程度決まった型を用意しておくと効率的にレジュメを作成できます。

    分かりやすい目次を作成する

    レジュメの成否は、その目次にかかっていると言っても過言ではありません。印象的で分かりやすい目次を作成することで、資料の構成や会議の目的が一目で理解できるようになります。

    予定時間を記載する

    会議や打ち合わせでは、議論が活発になったり結論が出にくかったりして、予定時間を超過しがちです。

    この問題に対処するため、目次や各テーマに予定時間(例:テーマAは○時から)を記載することをお勧めします。これにより、議事進行の遅れを防ぎ、参加者も時間の見通しを立てやすくなります。

    適度な情報量を意識する

    レジュメの内容が過度に詳細だと、重要なポイントが埋もれてしまう恐れがあります。一方、あまりに簡素すぎると、レジュメの意図自体が伝わりにくくなります。

    このようなバランスの悪さによって、会議や商談への興味を減退させる可能性があります。適度に簡潔な記述と余白を設けるなど工夫を凝らすことが望ましいでしょう。

    レジュメのテンプレート入手先

    初めてレジュメを作成する場合や作成が苦手な場合は、まずはテンプレートを使用してアレンジしてみましょう。

    レジュメテンプレートの種類
    ・アプリケーションタイプ
    ・ダウンロードタイプ

    アプリケーション形式

    特定のアプリケーションやツールから簡単にレジュメが作成できる形式です。スマートフォンなどの通信機器を使用し、複数のデバイスからアクセスできます。

    クラウド上にバックアップを取れるため、レジュメの保存や他人との共有も簡単です。デザインテンプレートが豊富にあり、レイアウトが自由に組めるものも多く展開されています。

    ダウンロード形式

    ワードやエクセルで作成されたものをパソコンにダウンロードして使用する形式です。会議や研修などの目的別や、業界・職種別などの実務に応用できるテンプレートが展開されています。アプリケーション形式とは異なり、オフラインでも作成できる点はメリットといえるでしょう。

    レジュメの書き方をマスターして効率的な会議に

    レジュメは、発表の要点を簡潔にまとめた文書であり、参加者の理解を深め、議論を充実させるためのコミュニケーションツールです。

    本記事では、異なるシーンでのレジュメの活用法と作成のポイントを紹介しました。

    メリハリをつけたりレイアウトを工夫したりして情報の取捨選択をして作成することで、会議を円滑に進められます。あらかじめ参加者にレジュメを共有し、時間を効率的に使いながら、より生産的な会議を目指しましょう。