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メタ認知とは? トレーニング方法や高い人の特徴をわかりやすく解説|高すぎると辛い?

自分を客観視するスキルとして、メタ認知があります。メタ認知に長けている人の特徴はコミュニケーション能力に優れ、業務の進行管理や目標設定を得意とするため、業務効率が高いでしょう。

当記事では、メタ認知の意味をわかりやすく説明するとともに、トレーニング方法やメタ認知能力が高い人の特徴を解説します。メタ認知能力を高めることによるメリット・デメリットも紹介するので、人材育成に取り組む際の参考にしてください。

メタ認知とは? トレーニング方法や高い人の特徴をわかりやすく解説|高すぎると辛い?
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    メタ認知(能力)とは【意味をわかりやすく】

    メタ認知とは、自分が認知していることを客観的に捉え、制御する能力です。メタ認知能力が高いと、自分自身を客観的に認識・評価できます。人とのコミュニケーションが取りやすかったり、仕事の効率がよかったりなど、ビジネスシーンでもプライベートでも役立つ能力として注目されています。

    メタの意味とは

    メタは、ギリシャ語のmetaを語源とし「高次の」「超える」という意味を持つ接頭語です。

    たとえば、メタデータ(meta+data)やメタプログラミング(meta+programming)、メタ学習(meta+learning)のように、ほかの用語と組み合わせることで意味を持ちます。

    メタ認知の身近な具体例

    メタ認知は、ビジネスにおいてもプライベートにおいても活用できる身近な能力です。たとえば、何かを学習する際に「どう勉強すると覚えやすいのか」「学習全体はどのように進んできたのか」などを客観的な視点で振り返り、評価します。

    そのほか、プレゼンテーションする際に「聞き手が理解できているか」「話すスピードに問題はないか」などを考える行為でも、メタ認知の能力が発揮されるでしょう。

    メタ認知(能力)の2つの種類

    メタ認知能力は、次の2種類に分けられます。

    メタ認知的知識

    メタ認知的知識とは、自分自身について知っている知識のことです。自分の長所や短所などを把握して知識として理解できること、つまり「自分自身を分析して得た知識」を意味します。

    メタ認知的知識をベースに、不得意とする分野への対処法まで把握することで、メタ認知能力を高められるのです。

    メタ認知的技能

    メタ認知的技能とは、次の2つで構成する能力を指します。

    メタ認知的モニタリング認知活動についての気づき・感覚・予想・点検・評価などを確認する活動
    メタ認知的コントロールモニタリングで確認したことを踏まえて、目標を設定・計画・修正する活動

    メタ認知的技能はメタ認知的知識の応用であり、メタ認知のスキルとして重要視される能力です。

    メタ認知(能力)が高い人の特徴

    メタ認知能力が高い人の特徴を紹介します。

    常に冷静に対応できる

    メタ認知能力が高い人は、ものごとを客観的に捉えられるため、感情をコントロールする能力も高い傾向にあります。感情に振り回されず落ち着いて対処できるので、マルチタスクを得意とするのも大きな特徴です。

    周りの人に配慮や気配りができる

    周りの人々に対して配慮や気配りができるのも、メタ認知能力が高い人の特徴です。周囲からどのように評価されているかをモニタリングする能力に長けているため、相手の発言や意図を汲み取って適切な距離を保てます。

    協調性も高いので、リーダーとしての素質を持っている傾向が強いといえるでしょう。

    成長意欲が強い

    メタ認知能力が高い人は、常に自分の位置を客観的にモニタリングし、さらなる成長のためにはどうすればよいかを考えられます。仕事に対する明確なビジョンを持ち、将来性も見据えて行動できるだけでなく、成長意欲やモチベーションも高いのが特徴です。

    メタ認知(能力)が低い人の特徴

    メタ認知能力が低い人の特徴は、次の通りです。

    空気を読めない

    メタ認知能力が低い人は、ものごとを客観的に捉えることが苦手な傾向にあります。相手の気持ちや意図を汲み取れず、自分の気持ちだけで発言や行動をしてしまいがちといえるでしょう。

    自己肯定感や成長意欲が低い

    メタ認知能力が低い人は自分自身を客観視するのが苦手なため、課題解決ができず、成功体験を積みにくい傾向にあります。その結果、自己肯定感が下がったり、成長意欲が損なわれたりする恐れがあるのです。

    感情をコントロールできない

    メタ認知能力が低い人は客観視ができず、ものごとを主観的に見てしまうため、思い込みが激しいのも特徴です。自分の感情に任せた発言や行動が目立ち、セルフマネジメントが難しいので人間関係をうまく形成できない傾向にあります。

    メタ認知(能力)を高めるメリット

    メタ認知能力を高めるメリットについて詳しく解説します。

    変化に対応できる

    メタ認知能力を高めることで、VUCAの時代のような目まぐるしく変動する社会情勢にも対応できるようです。

    常にものごとを冷静に客観視すれば、環境が変化しても柔軟に対応し、課題を解決できるでしょう。何か問題が発生しても、焦らず仕事に着手できたり、社内外においてスムーズにやり取りができたりします。

    セルフマネジメントができる

    メタ認知能力に長けている人は、自己分析能力にも優れています。自分を客観視してモニタリングできれば、自分に足りないものを理解し、自己を成長させられる機会が自然と増えるでしょう。さらに、セルフマネジメント能力がつくことで、自分の感情に左右されずに正しく判断する力も高められます。

    メタ認知(能力)トレーニングとは

    メタ認知能力を高めることで多くのメリットがあるとわかりましたが、なかには「自分はメタ認知能力が低いかもしれない」と感じている方もいるでしょう。メタ認知能力は、トレーニングや訓練を積むことで高められるスキルです。

    メタ認知能力の向上について、海外の研究機関でもさまざまな研究が進められています。ドイツのハンブルク大学の研究によって開発された「メタ認知トレーニング(MCT)」は、自己認知を無理なく行えるプログラムで構成されているのが特徴です。

    もともとは統合失調症の方向けに開発されましたが、ビジネスパーソンにも有効なトレーニング方法として注目されています。

    メタ認知(能力)トレーニングの方法

    メタ認知トレーニングの具体的な方法を紹介します。

    セルフモニタリング

    メタ認知能力を鍛えるために重要なのは、自分を客観視したり、ものごとを全体的に見たりする力を高めることです。そのためには、セルフモニタリングを通して自分自身の思考や行動の傾向、長所・短所、欠点、課題を確認する必要があります。

    自分を客観視するといっても、どのようにすべきかわからない方がほとんどでしょう。現状を正確に把握するためには、文章や図式にすることが大切です。

    セルフモニタリングとして日記をつけたり、マインドマップを取り入れたりすると、自分の考え方のクセや行動パターンを把握できます。それらをあとから見返して自分の傾向や欠点などを見つけ出し、課題解決策を模索していきましょう。

    コントロール

    セルフモニタリングによって得た情報をもとに、課題や問題に対処するための目標を立てて行動に起こすことを「メタ認知的コントロール」といいます。

    モニタリングの結果、怒りや苛立ち、悲しみなどの感情の要因が判明したら、それらの要因を排除したり、避けたり、捉え方や考え方を変えたりといった対処法を考えて、実際に行動を起こすのです。メタ認知的コントロールを繰り返すことで、自分の感情をコントロールするスキルが高められるでしょう。

    マインドフルネス瞑想

    マインドフルネスとは、自分が置かれている状況に意識を向け、評価や判断はせずに受け止める状態を意味する言葉です。仏教の考え方がルーツであるマインドフルネスは、化学的な研究が進み、現在では医療プログラムやビジネススキルとして注目されています。

    マインドフルネスの状態にするためには、瞑想が有効です。マインドフルネス瞑想は脳を活性化させ、ストレスを溜めにくくしたり、仕事のパフォーマンス力を高めたりする効果が期待できます。

    マインドフルネス瞑想のやり方はシンプルで、次の3ステップで行えます。

    1. 正しい姿勢で座る
    2. 自分の呼吸だけに意識を集中する
    3. 感情や思考が頭に浮かんでも、ひたすら呼吸に集中する

    背筋を伸ばして座り、目は軽く閉じるか薄く開けた状態で、斜め下を見ましょう。息を吸った際にお腹や背中、胸が膨らむのを感じ、心の中で「膨らんでいる」と認識してください。呼吸はコントロールせず、そのとき一番心地よいと感じる呼吸をするのがポイントです。

    息を吐いたときには、お腹や胸が縮むのを感じ、心の中で「縮んでいる」と認識しましょう。感情や思考が頭に浮かんできたら「雑念」と心で呟き、再び呼吸に意識を戻します。

    マインドフルネス瞑想は10分程度行うことが推奨されている一方で、初心者の方には、1分程度の短い瞑想でも十分効果があるとされています。無理のない範囲で習慣化していきましょう。

    日記・ライティング

    自分が抱えている感情や不安、抱えている課題を紙に書き出す日記・ライティングも、メタ認知能力を高めるためにおすすめのトレーニングです。

    ライティングセラピーとも呼ばれており、10〜20分の間できるだけ手を止めずに、頭の中にある思考をすべて紙に書き出す方法です。自分の感情を可視化できるだけでなく、精神を安定させる効果もあります。

    コーチング

    コーチングによって第三者から思考の偏りに気づくきっかけをつくるのも、メタ認知能力を高めるおすすめの方法です。

    自分の思考の習慣やクセは、なかなか気づきにくいものです。第三者に観察してもらい、アドバイスを受けることで、自分を見つめ直すよい機会となるでしょう。

    コーチングは以下の手順で行います。

    1. 現状把握のためのヒアリングを行う
    2. 理想の状態や目標を確認する
    3. 現状と理想のギャップを把握する
    4. アクションプランを策定する
    5. 定期的なフォローアップを実施する

    上司や人事担当者と従業員が1対1でヒアリングを行い、従業員の掲げる理想と現実のギャップを洗い出します。そして、具体的にどのように行動を起こすかというアクションプランを策定し、定期的にフォローアップを行っていきましょう。

    メタ認知(能力)が高すぎるとつらい? デメリット

    メタ認知能力を高めることで生じるデメリットも存在します。

    • 周りを気にしすぎて考え込んでしまう
    • 考えすぎるあまり行動できなくなる
    • 相手の気持ちを考慮しすぎてしまう
    • プレッシャーを感じ、自分の力を発揮できない

    メタ認知能力が高くなるデメリットとして、相手の気持ちを考慮しすぎてしまうことが挙げられます。考えすぎて思うように行動できなくなったり、注意力が欠けたりするリスクも考えられるでしょう。

    メタ認知能力が高い人材の管理にタレントマネジメントシステム

    メタ認知能力を習得することで、課題解決能力を高められるだけでなく、仕事をするなかで達成感ややりがいを感じられるようです。そのため、従業員向けの研修に導入したり、専門家による講習会やトレーニングを実施したりするのもおすすめです。

    社内で新たな教育や取り組みを推進する際には、研修体制を見直すだけでなく、人事評価や人材管理のやり方についても考え直す必要があります。メタ認知能力が高い優秀な人材を管理するために、タレントマネジメントの導入を検討してみましょう。

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