OKRの作り方や設定方法は? 具体的なやり方やポイントを徹底紹介
OKRの設定や作り方では、正しい順序やステップを理解することが重要です。しかし「OKRの正しい設定方法や作り方がわからない」という声や「OKRの作り方が間違っているかもしれない」という人もいるかもしれません。
OKRの設定や作り方を正しく理解することで、OKRの取り組みや結果にもよい影響が期待できるでしょう。
本記事では、OKRのObjectivesとKey resultsに分けた設定方法や、設定する手順など、OKRの作り方や設定方法について詳しく解説します。OKRの設定や作り方を正しく理解したい人はもちろん、これから運用を始める企業や、すでに運用しているもののう思うような結果が出ていない企業の担当者・経営層はお役立てください。
OKRの作り方や設定方法
OKRの作り方や設定は、企業全体から個人へと順に細分化していくのが特徴です。
より大きい組織単位でOKRを設定し、さらにそれを達成するために必要とされるOKRを小さい組織単位で設定します。一覧化するとツリー状に連なるようなイメージです。
そのため
- 企業全体のOKR
- 部署やチームのOKR
- 個人のOKR
という順序でOKRを設定していくことになります。
最終的に企業のOKRを達成することが目的になるため、どの段階でも企業全体のOKRを忘れないということが大切です。
OKRの設定にかかる期間
OKRの設定にかかる期間の一般的な目安は
・OKR運用開始の約3か月前から設定を開始 ・それぞれ(企業・部署・個人)のOKR設定に、1か月ずつ期間を見積もる |
つまり、企業→部署(チーム)→個人としてOKRを設定するために、約1か月程度の期間を目安にしておくとよいということです。
OKRの設定は企業全体から部署、個人へと細分化して設定するため、あらかじめ期間を逆算したうえで行い、運用を始めたいスケジュールを立てておくとよいでしょう。
そもそもOKRとは?
OKRとは、1つの目標に複数の成果が付随する目標管理方法です。
企業全体として達成したい目標のために必要な成果を設定したうえで、各部署や個人レベルに細分化して必要なOKRを設定し、取り組むのが特徴です。
また、OKRには、年間目標から四半期目標を設定し、随時進み具合の確認や面談を実施しながら達成に向けて取り組みます。
しかし、OKR自体は個人を直接的に評価するための目標管理ではありません。あくまでも業績を伸ばすために使われ、従業員の人事評価には直結させないのが原則であることを理解しておきましょう。
OKRの設定手順
OKRの設定手順について、ObjectivesとKey results、それぞれに分けて確認してみましょう。
O(Objectives)を設定
Objectivesは、目指すべきゴールであり、こうなっていたいという状態を設定します。そのため、数値では測れない定性的な目標を設定するのが特徴です。
また、取り組むメンバーや従業員のモチベーションが上がるような内容であるものが望ましいでしょう。
O(Objectives)設定のポイント
Objectivesを設定する際には、以下のような点を意識して設定しましょう。
・定性的な目標や理想の状態 ・従業員のモチベーションが上がるもの ・わかりやすい内容 ・達成度が60~70%程度になるようなもの |
KR(Key results)を設定
Key Resultは、Objectivesを導く主要な成果として具体的な数値目標を設定します。Objectivesを達成させるための指標にもなり得るため、数値で測れる定量的な目標を設定しましょう。
また、Key Resultは「難しい目標ではあるものの、頑張れば達成できる可能性がある」というような高めの目標が望ましいとされています。
KR(Key Result)設定のポイント
Key Resultを設定する際には、以下のような点を意識して設定しましょう。
・Objectivesの達成に必要とされる定量的な目標 ・Key Resultとして設定する数は2~5個程度 ・難しい目標ではあるものの到底達成できないものではない |
OKRを設定する企業全体の手順
OKRを企業で設定する際は、企業全体から部署(チーム)、個人へと細分化していくという設定順序があります。企業全体でOKRを設定する際の手順を確認してみましょう。
企業の目標やビジョンを明確化する
OKRの設定手順として、まず始めに企業の目標やビジョンを明確にし、企業全体としてあらためて理解を深めることです。
企業としてOKRを設定する場合は、企業の目的やビジョンに沿って設定することになります。そのため、企業として正しい方向性でOKRに取り組むためには、まずは企業の目的を理解して正しくOKRを設定することが大切です。
企業としてのOKRを設定する
次に企業としてOKRを設定します。企業全体としてOKRを設定する際は、次の四半期でどのような状態になっていたいか(Objective)という点を、定性目標として設定します。
このときに注意したいのが、Objectiveで設定する内容をどの従業員も理解できるようにすることです。最終的には企業のOKR達成を目指すため、従業員が一丸となって取り組めてモチベーションが上がるような、わかりやすい内容が望ましいでしょう。
Objectiveが決まったら、そのために必要な成果(Key Result)として定量目標を設定します。Key Resultの数は、2~5つ程度を目安に設定しましょう。多く設定しすぎてしまうと、どれも中途半場になってしまって成果が出しにくくなり、1つに絞るとObjectiveの達成が見えづらくなってしまうためです。
また、企業全体のOKRは、現場の責任者から意見を募り、社内全体で考えることで、偏りなく納得感を持って取り組めるOKRを設定しやすくなります。
経営層だけでなく従業員の声にも耳を傾け、反映できるような体制を整えておくとよいでしょう。
部署やチームのOKRを設定する
次に、部署やチームのOKRを設定します。
企業全体のOKR達成のために、部署やチームが貢献できるようなOKRを設定します。そのため、企業のOKRを正しく理解して設定することが重要です。
細かい設定方法は企業全体のOKRと同様に「どのような状態になっていたいか」という定性的な目標をObjective、そのために必要な具体的な成果をKey Resultとして設定します。
部署やチームにおけるOKRの内容によっては、取り組む中で他部署や他チームと連携したり、協力し合ったりする必要があります。協力を仰ぐ部署やチームからの理解を得るためにも、OKRを設定する時点で他部署にも相談しながら進めるようにしましょう。
個人OKRを設定する
最後に従業員個人のOKRを設定します。
個人OKRを設定する際は、部署やチームのOKRをもとに設定する必要があるため、上司やチームメンバーとも調整しながら設定しましょう。
OKRを設定する手順は、企業全体やチームと基本的に同じです。「どのような状態になっていたいか」という定性的な目標をObjective、そのために必要な具体的な成果をKey Resultとして設定しましょう。
個人OKRを設定するにあたって、設定理由や達成のための具体的な道筋などを明確にしておくと、計画的に進められるでしょう。
OKRを作る際に押さえておきたいポイント
OKRの作り方では、成功するためのポイントを理解しておくことで、運用や実際の取り組みにも効果があるはずです。
特にOKRを設定する前に押さえておくと、より効果的な運用につながるため、それぞれのポイントをご紹介します。
OKRの導入目的を理解してもらう
OKRを成功させるためには、導入目的を明確にすることが大切です。
なぜOKRなのか、OKRのメリット、従業員側のメリットなども含めて共有し、企業全体としてOKRに対する理解を深められるようにしましょう。
OKRの導入目的を理解されないまま進めてしまうと納得感がなく、受動的な姿勢で取り組むことになり、成功しにくくなってしまう可能性があります。
実際に目標に取り組むのは従業員であるため、従業員のモチベーションを高めるためにも、まずはOKRそのものや導入目的を理解してもらうことが重要です。
OKRに関する取り組みを透明化する
OKRで設定した目標や評価については、全体的に共有を行い、社内の誰がいつでも確認できるようにしておきましょう。
目標内容や取り組みに関する透明性を確保することで、信頼性や納得感が生じやすくなるはずです。
OKRと人事評価を直結させない
OKRでは、個人の人事評価や業績には直結させないようにすることが原則です。
もともとOKRは高めの目標設定を行うものとされています。そのため難易度が高い目標を設定して取り組んだ結果、仮に達成度が60%だった場合、人事評価と結びつけてしまうと、評価が下がってしまいます。
また、評価を上げるためにOKRを作るときに低い目標を設定してしまう危険性もあるため、OKRと評価を直結させないようにすることが大切です。
コミュニケーションや進捗確認を意識的に行う
OKRを成功させるためには、上司と部下で積極的にコミュニケーションを取ることや定期的な進捗の確認をすることが大切です。
高い目標設定となっている場合、簡単にはOKRの達成に近づけません。 従業員が不安を抱えすぎないためにも、コミュニケーションをとって上司がサポートし、ともに目標達成に向かって動いていくという姿勢を意識するようにしましょう。
OKRを適切に管理する
OKRを成功させるためには、OKRに関する取り組みを適切に管理することが重要です。OKRの管理にはさまざまなやり方があり、おすすめはツールやシステムを活用する方法です。
目標の内容をシステム上に集約し、1on1面談などの記録を残しておけるものもあります。
OKRを効率的に管理でき、全社的に統一した管理ができるため、ツールやシステムを積極的に活用してみてはいかがでしょうか。
OKRの設定もOne人事[タレントマネジメント]でサポート
One人事[タレントマネジメント]は、OKRなどの目標管理や人材データの一元管理、戦略的人事の実行をサポートするタレントマネジメントシステムです。
OKRの運用では、クラウド上で設定したOKRを一元管理することが可能!そのほかにも、進捗管理や集計、データの可視化ができるのも魅力です。
また、目標管理シートはテンプレートを使用して自由に設計でき、OKRの設定や運用の効率化を支援します。
「One人事」は、多くの官公庁や大学法人、さまざまな規模の民間企業への導入実績を誇ります。業種や業態を問わず幅広い企業や公的機関で、人事業務の効率化や人材情報の一元管理、データ分析から組織強化につなげられるでしょう。
目的に応じて欲しい機能だけを選べる料金プランでご利用いただけますので、多機能過ぎて使いこなせないという無駄はありません。
当サイトでは、サービス紹介資料はもちろん、人事労務のノウハウに関する資料を無料でダウンロードいただけます。また、無料トライアルもご提供していますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
まとめ
OKRの作り方や設定は、企業全体から個人へと順に細分化して設定します。
作り方や設定の手順としては
- 企業全体のOKR
- 部署やチームのOKR
- 個人のOKR
という順序でOKRを設定します。
また、ObjectivesとKey Resultの性質や目的を理解したうえで適切に設定することが重要です。ぜひ当記事でご紹介した内容も踏まえながら設定し、OKRの成功にお役立てください。