人事のプロに必要なスキルとは?仕事内容や役割、成長するためのポイントを解説

人事のプロに必要なスキルとは?仕事内容や役割、成長するためのポイントを解説

人事(HR)の役割はとても幅広く、重要性はますます高まっています。「人事の仕事は具体的に何をするのか」「人事のプロになるにはどんなスキルが必要なのか」といった疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

本記事では、人事の仕事の全体像と、プロとして求められるスキルや知識をわかりやすく解説します。 「何から学ぶべきか知りたい」「自分に足りない部分を見つけたい」という方は、ぜひ参考にしてください。

▼従業員一人ひとりのスキルを可視化するには、以下の資料をご活用ください。

目次アイコン目次

    企業における人事の役割

    企業において人事部門は、もっとも重要な経営資源である「人材」を採用し、育成し、適切に配置することで、企業価値の向上に貢献する中心的な存在です。

    人事の役割は、単なる労務管理や事務手続きにとどまりません。経営戦略と密接に関連し、企業が目指すビジョンを実現するために、組織の文化や仕組みを整える機能を担っています。

    人事部門の役割を理解するうえで参考になるのが、ミシガン大学のデイビッド・ウルリッチ教授が著書『MBAの人材戦略』で提唱した4つの分類です。

    役割
    戦略パートナー経営と連携し人事戦略を企画・実行する
    管理のエキスパート労務管理や制度整備を正確に運用する
    従業員のチャンピオン従業員の声を聞いて意欲を高める
    変革のエージェント組織変革を主導して新しい仕組みを定着させる

    人事が経営や従業員に提供する価値に基づいており、提唱から長い年月が経過した今でも、人事の役割を考えるうえで有効なフレームワークとして活用されています。4つの役割について詳しく見ていきましょう。

    戦略パートナー

    人事部門が戦略パートナーとして担うのは、会社全体を広い視野でとらえ、経営者と同じ目線に立ち、 企業を成長させるために、人事戦略を企画し、実行する役割です。

    具体的には、経営戦略や事業計画を理解したうえで、「新規事業を立ち上げるから営業人材を増やしたい」「海外展開に強い人を育てたい」といった経営課題に応える人材配置や育成を計画します。

    企業の目標を達成するためには、どんなスキルや経験を持った人材が必要なのかを明確にし、採用・育成・配置を戦略的に進める必要があります。

    また、事業環境が変われば計画も変わるものです。柔軟に人事戦略を見直し、経営層と連携しながら競争力を高めていく姿勢が求められます。

    管理のエキスパート

    人事部門が管理のエキスパートとして担うのは、人材や組織に関する情報・制度を取りまとめ、業務を効率化するとともに、法的リスクを回避する役割です。

    たとえば、労働時間の管理や給与計算、社会保険の手続きなど、日々の労務管理を正確に進めることが求められます。

    また、就業規則の作成や運用、福利厚生制度の設計・運用を行い、従業員が安心して働ける環境を整備することも大切な仕事です。

    人事が担う管理業務は、小さなミスや遅れがトラブルにつながることもあるため、高い専門性と責任感が欠かせません。

    従業員のチャンピオン

    人事部門が従業員のチャンピオンとして担うのは、社員一人ひとりの声に耳を傾け、意欲を引き出す役割です。会社と従業員の間に立ち、双方がよりよい関係を築けるように働きかけます。

    具体的には、日頃から悩みや要望を把握し、必要なサポートを提供することが重要です。

    キャリア開発の支援やメンタルヘルスケア、ワークライフバランスの推進などの取り組みを通じて、従業員満足度の向上を目指します。

    こうした仕事は、個々の力を最大限に引き出し、組織全体の活力を育むことにつながるでしょう。

    変革のエージェント

    変革のエージェントとしての人事部門は、会社の成長のために、上層部と協力し、改革を主導する役割を担います。

    企業を取り巻く環境が急速に変化するなか、組織にも変化が迫られる場面が増えています。

    人事は、変革の必要性をいち早く認識し、組織文化の見直しや業務プロセスの改善、新しい働き方の導入などを進めます。たとえば、評価制度を刷新したり、リモートワークの仕組みを整えたりするのも重要な業務の一つです。

    変革にともなう従業員の不安や抵抗にも寄り添い、円滑な移行をサポートする役割も果たします。

    参考:『ウルリッチ『MBA の人材戦略』』独立行政法人 労働政策研究・研修機構

    人事のスキルアップが重要視されている理由

    人事部門の役割は近年大きく変化しています。かつては労務管理や採用活動が中心でしたが、現代の人事には、戦略的な視点と多様なスキルが求められるようになりました。

    人事のスキルアップが重要視されるには、どんな背景があるのでしょうか。主な2つの理由を紹介します。

    企業全体の成長に直結するから

    人事部門のスキルアップは、企業の成長を直接的に後押しする力になります。人手不足や採用難が続くなか、採用や育成の質は企業の生産性や競争力を左右するでしょう。

    たとえば、経営戦略に沿った人材計画を立て、適切な人材を確保・配置できれば、組織全体のパフォーマンスが大きく向上します。一方で、育成が不十分だと離職やパフォーマンス低下につながり、成長が鈍化するリスクもあります。

    こうした背景から、近年は人事が経営戦略に深くかかわる「CHRO(最高人事責任者)」を置く企業も増えています。人事のスキルアップが、会社の成長基盤を強くする要素の一つといえるでしょう。

    多様な働き方が推進されているから

    多様な働き方が広がるなか、人事には新しい知識やスキルが必要になっています。リモートワークや柔軟な勤務制度を整えることは、人材の確保と定着に影響するテーマです。

    たとえば、自由度の高い働き方を導入すると、求職者から「働きやすい会社」と評価され、採用力が上がる傾向があります。

     一方で、制度だけでなく運用やフォローも求められ、従業員の不安を解消する支援が大切です。

    人事スキルアップもあってこそ、働き方改革の実現に近づけるといえるかもしれません。

    人事部の主な業務内容

    人事に必要なスキルを理解するには、人事がどのような業務を担っているかをまず知ることから始めましょう。

    人事の役割や業務範囲は、企業の規模や組織体制によって異なり、近年では「戦略人事」の考え方が広がったことで、より多様化と専門化が進んでいます。

    また、人事部の業務には、年間スケジュールに沿って定期的に行うものと、組織の状況に応じて臨機応変に対応するものがあります。主な領域は以下の5つです。

    • 労務管理・福利厚生
    • 人事採用
    • 人材育成・教育
    • 人事評価
    • 人事戦略(人事企画)

    人事部門が担う主な業務について、基本的な領域を整理しながら以下で解説していきます。

    労務管理・福利厚生

    労務管理と福利厚生は、人事業務の基盤となる重要な分野です。

    社員が安心して働くためには、法令遵守や支援の仕組みが欠かせません。

    労務管理では、入退社の手続き、勤怠管理、給与計算、労働時間や有給休暇の管理など、多岐にわたる業務を正確に進める必要があります。

    福利厚生は、健康保険や雇用保険といった法定福利に加え、社宅や通勤手当、育児支援など企業独自の支援策(法定外福利)も含まれます。

    適切に整えることで、社員の安心感や満足度を高められます。

    人事採用

    人事採用は、企業の成長を支える土台をつくる重要な仕事です。企業が競争力を高めるためには、戦略に沿った人材を適切に採用することが欠かせません。


    採用業務には、計画立案、求人広告、会社説明会、選考、内定通知、入社フォローなど幅広いプロセスがあります。 近年では、求人サイトだけでなくSNSも活用し、より多様な人材にアプローチする動きが増えてきました。


    採用担当の仕事では「長期的に自社に貢献できる人材をどう見極めるか」が重要です。

    人材育成・教育

    人材育成・教育は、従業員のスキルアップや能力開発を支援する業務です。社員一人ひとりの能力を引き出し、会社の目標達成を支えるために必要とされています。

    具体的には、新入社員研修や管理職向け研修、OJT、eラーニングなど多様な研修を企画・運営し、効果検証を行います。

    研修内容は企業の課題や戦略を踏まえ、階層や職種にあわせて設計しなければなりません。

    教育の仕組みを整えることで、社員のスキルが磨かれ、組織の競争力が高まるでしょう。

    人事評価

    人事評価も、従業員の成長と公正な処遇を支える業務です。適切な評価制度があることで、組織全体のパフォーマンスを引き出せます。

    評価では、能力、業績、情意(勤務態度や意欲)の3つの観点から、社員の取り組みや成果を見極めます。

    また、評価結果は給与や賞与、昇進・昇格だけでなく、育成計画にも活かされます。

    公平で透明性のある評価は、従業員の信頼感やモチベーションを高めることにつながるため、制度の設計・運用には高い専門性が必要です。

    人事戦略(人事企画)

    人事戦略(人事企画)は、経営目標の実現を支える戦略的な業務です。会社の中長期的な成長には、最適な組織構造や人材配置を検討しなければなりません。

    業務では、経営ビジョンを理解したうえで、実現に必要な人材像を定め、採用・育成計画や人事制度を立案していきます。

    戦略的な人事企画が機能することで、経営目標の達成につながる人材マネジメントが可能になるでしょう。

    人事のプロフェッショナルとして必要なスキル

    人事のプロフェッショナルとして成果を出すには、幅広いスキルが必要です。労務管理や採用に加え、戦略立案や調整力など多様な能力が求められます。ここでは、人事担当者にとって重要な10個のスキルを紹介します。

    1. コミュニケーションスキル
    2. プレゼンテーションスキル
    3. マルチタスク処理スキル
    4. 情報収集スキル・情報管理スキル
    5. 事務処理スキル・OAスキル
    6. スケジュール管理スキル
    7. ライティングスキル
    8. 人事戦略構築スキル
    9. 問題解決スキル
    10. ブランディングスキル

    コミュニケーションスキル

    人事の仕事では、幅広い立場の人と信頼関係を築くコミュニケーションスキルが欠かせません。

    人事は経営層から現場社員、社外パートナーまで、立場や考え方の異なる相手と調整する機会が多くあるためです。

    たとえば、採用面接では応募者の価値観や動機を深く理解し、同時に自社のビジョンや魅力を伝える必要があります。

    また、労働条件の説明や評価面談などでは、感情を汲みながら誤解のない伝え方が求められます。

    ていねいなコミュニケーションの積み重ねが、従業員の安心感や信頼を生むでしょう。

    プレゼンテーションスキル

    プレゼンテーションスキルも人事にとって必要です。採用説明会や社内研修など、「会社の顔」として人前で話し、自社の魅力や方針を伝える場面が多いためです。

    魅力的な資料作成や明瞭な話し方、質問への柔軟な対応が、理解度と信頼感を高めるでしょう。

    たとえば、採用イベントでの印象が応募意欲につながるケースもめずらしくありません。

    相手の期待や課題にあわせて話す内容を調整する力が、プレゼンテーションに欠かせない要素です。

    マルチタスク処理スキル

    人事業務では、多くのタスクを同時に進めるマルチタスク処理能力が求められます。採用、労務管理、研修企画など、多岐にわたる業務を期限内に正確にこなす必要があるためです。

    たとえば、繁忙期には面接調整と入社手続き、研修準備が同時進行する場面も多いでしょう。

    そのため、優先順位を判断し、スケジュールを整理する習慣が重要です。

    マルチタスク処理スキルがあれば、予期せぬ業務が発生しても柔軟に対応でき、安定して人事業務を遂行できるでしょう。

    情報収集スキル・情報管理スキル

    人事の仕事では、正確な情報収集と情報管理スキルも必要です。 従業員の状況やニーズ、労務関連の法改正など、把握すべき情報が多岐にわたるためです。

    たとえば、採用情報は常に変化し、最新の求人動向や法制度を把握しなければなりません。 社内でも、人間関係や職場の課題を早めに察知する力が重要です。

    収集した情報を整理・共有することで、適切な人事施策の立案や迅速な対応が可能になります。

    情報を集めて管理するには、個人のスキルだけに頼ってばかりいては限界がありますよね。 人事情報は、いつでもすぐに確認できるように仕組みを整えることが大切です。

    人事データをまとめるにはコツがあります。 詳しい方法は、下記の資料でご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

    事務処理スキル・OAスキル

    事務処理やOAスキルも、人事を支える基礎的なスキルです。 給与計算や勤怠管理、各種書類の作成など、正確で効率的な事務作業が求められるためです。

    たとえば、エクセルでのデータ管理やクラウドシステムの操作は、業務効率に影響します。
    デジタル化が進むなかで、ツールを使いこなす力はますます重要になっています。

    日常的な作業をスムーズに進められると、ほかの重要業務に時間を割く余裕が生まれるでしょう。

    スケジュール管理スキル

    人事では、年間計画から日々のタスクまで、効率よくスケジュールを管理できる能力が必要です。採用や研修など、社内外の関係者と調整する場面が多いためです。

    たとえば、採用繁忙期には、面接日程の調整と出席者のスケジュール確保といった調整が重なります。面接当日までの準備もあるため、タスクの優先順位を都度見極めなければなりません。

    効率的にスケジュールを管理できれば、遅れやミスを防ぎやすくなります。

    ライティングスキル

    最近とくに重要性が増しているのが、人事のライティングスキルです。求人広告や社内通知など、社内外に情報を発信する場面が増え、わかりやすく魅力的に文章を作成する力が求められるようになりました。

    採用原稿では自社の魅力を的確に伝え、応募を促す工夫が欠かせません。また、労務関連の案内をする際は、正確さと明瞭さが大切です。

    社外に発信する場合、文章は企業イメージにも影響するため、ライティング力を磨く意義は大きいでしょう。

    人事戦略の構築スキル

    経営視点で人事施策を立案する「戦略構築スキル」も重要です。企業の目標に沿って、最適な採用や育成、制度設計を行うためです。

    たとえば、売り上げの拡大を目指すなら、即戦力採用や研修の強化が必要になります。現状を把握し、課題を分析したうえで、戦略を具体化する力が求められるでしょう。

    戦略的な人事が実現できれば、経営に貢献する成果を生み出せる人事部門として存在感が増すでしょう。

    問題解決スキル

    人事には、組織で起こるさまざまな人に関する課題を解決する力が必要です。人手不足で採用難、離職率に歯止めがかからない、ハラスメントや労務トラブルが起きる。人事部門はこうした問題に日々向き合わなければなりません。

    たとえば、退職者が続いている部署があれば、原因を調べて改善策を考える必要があります。情報を集めて分析し、問題の本質を見極めたうえで、最適な対応を導き出す力が大切です。

    論理的に課題に向き合い、解決に取り組むことが、組織を健全に運営する支えになるでしょう。

    ブランディングスキル

    人事には、採用ブランディングを担うスキルも必要です。優秀な人材をひきつけるには、魅力的な企業イメージを発信する戦略的な取り組みが欠かせません。

    たとえば、SNSや採用サイトを活用し、自社の強みや文化を伝える方法があります。ブランドメッセージの一貫性が、応募者の共感や信頼を生むでしょう。

    企業価値を高め、採用力をつけるためにも、戦略的なブランディングが求められます。

    人事のプロフェッショナルになるために勉強すべき3つの知識

    人事の仕事は、ここまで紹介してきたように、従業員のサポートだけでなく、組織を戦略的に動かしていく役割も担います。その際は、専門的な知識を幅広く学ぶことが欠かせません。

    ここでは、人事担当者が身につけておきたい重要な3つの知識を紹介します。

    • 労務に関する知識
    • コンプライアンスへの意識と知識
    • 関連する法律についての知識

    以上を理解しておくことで、リスク予防やトラブルの適切な対処が可能になります。加えて、制度の設計や運用を進める際にも役立つでしょう。

    労務に関する知識

    労務に関する知識は、人事業務を支える一番大事な基礎です。勤怠管理や給与計算は、社員の生活や権利に直接かかわるため、正確さが何よりも求められます。

    たとえば、長時間労働の基準を守ること。規定の有給休暇を取得させること。給与を間違いなく支払うこと。どれも法律に沿った正しい運用が必要です。

    また、健康診断やストレスチェックの実施、労災を防ぐための安全衛生管理も欠かせません。

    労務の知識を身につけることで、社員が安心して働ける職場を整えられます。

    コンプライアンスへの意識と知識

    コンプライアンスの知識は、組織の信頼を守るために欠かせない視点です。 法律の遵守はもちろん、社会的なルールや倫理観に沿って行動する姿勢が人事には求められます。

    たとえば、ハラスメント防止や情報セキュリティ対策などもコンプライアンスの一部です。
     

    人事は、コンプライアンス研修や相談窓口の設置を通じて社内に意識を根づかせる役割を担います。正しい知識と高い意識を持つことで、企業価値を守り、経営リスクを減らすことができます。

    関連する法律についての知識

    人事業務は、労働に関する法律と深く結びついています。労働基準法や労働組合法などの基本法は、社員の権利や雇用条件を定める大切なルールです。


    たとえば、労働時間や賃金、有給休暇の扱いは法律で細かく決められています。また、社会保険料の改定や派遣に関する法律、法改正による制度変更にも正しく対応しなければなりません。


    正しい法律の知識を備えていると、法的トラブルを防げるとともに、知らないうちに法律に違反してしまうリスクを減らせます。

    人事領域のプロフェッショナルになるためにおすすめの資格

    人事のプロフェッショナルとして活躍するためには、スキルや知識にとどまらず、専門的な資格の取得もおすすめです。

    人事領域のプロフェッショナルを目指す方に適した4つの資格を紹介します。

    • 社会保険労務士
    • キャリアコンサルタント
    • 衛生管理者
    • メンタルヘルス・マネジメント検定

    資格取得を通じて、実務の幅を広げられるため、ぜひ確認してみてください。

    社会保険労務士

    社会保険労務士(社労士)は、労務管理や社会保険の専門知識を活かせる国家資格です。企業の労務を支え、従業員が安心して働ける職場づくりに貢献できます。

    社労士の仕事はとても幅広く、労働保険や社会保険の手続き代行、就業規則の作成、給与計算、労務に関する相談などさまざまです。

    なかでも、行政機関への書類提出や手続きを代行する業務は社労士だけが行える「独占業務」です。ほかの資格では対応できません。

    労働法や社会保険の知識を深めることで、企業が法律を守れるようサポートし、従業員の権利を守る役割も果たせるようになります。

    参考:『全国社会保険労務士会連合会』

    キャリアコンサルタント

    キャリアコンサルタントは、個人のキャリア形成をサポートする国家資格です。資格を取得することで、従業員一人ひとりの適性や希望にあわせたキャリア支援に専門性を発揮できます。

    主な業務内容はキャリア面談の実施に加え、自己分析や目標設定をサポート、キャリア開発に関するアドバイスが中心です。

    人材育成や適材適所の配置に役立つ知識とスキルを身につけられ、採用でも活かせるでしょう。キャリア支援のノウハウを学ぶことで、従業員のモチベーションを高め、組織の活性化にも貢献できます。

    参考:『キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント』厚生労働省
    参考:『CC協議会 キャリアコンサルタント試験(国家資格)』

    衛生管理者

    衛生管理者は、職場の安全と健康を守るための専門資格です。労働安全衛生法により、常時50人以上の従業員がいる事業所では、衛生管理者の選任が義務づけられています。

    資格を持つことで、従業員の健康を管理し、職場環境の改善に積極的にかかわれるようになります。

    主な仕事は、作業環境の管理や健康診断の実施とフォロー、安全衛生教育の企画などです。労働災害の防止や、メンタルヘルス対策に取り組むことも大事な役割です。

    安全で快適な職場をつくるために欠かせない、知識とスキルを実務で活かせるでしょう。

    参考:『衛生管理者について教えて下さい。』厚生労働省
    参考:『第一種・第二種衛生管理者のご紹介』公益財団法人安全衛生技術試験協会

    メンタルヘルス・マネジメント検定

    メンタルヘルス・マネジメント検定は、職場での心の健康を支援する知識とスキルを学べる資格です。とくにⅠ種(マスターコース)とⅡ種(ラインケアコース)は、人事担当者や管理職に適しています。

    主な学習内容は、メンタルヘルスの基礎知識、ストレスチェックの活用法、職場改善や不調者への対応方法です。

    資格を取得することで、従業員のストレス要因の把握や、早期発見と適切な対応が可能になります。

    職場のメンタルヘルスケアに関する体系的な知識を得られ、休職・離職予防につなげられるでしょう。

    参考:『メンタルヘルス・マネジメント検定』大阪商工会議所 

    まとめ

    人事のプロフェッショナルとして活躍するためには、幅広い業務に対応できる知識とスキルが欠かせません。

    近年の人事は、採用や労務の管理だけでなく、経営戦略と連動した人材マネジメントを担う戦略的な役割へと変化しています。

    そのため、コミュニケーション力や問題解決力などの基本スキルに加えて、経営視点での戦略構築力がより重視されるようになってきました。

    多様な働き方やデータ活用が進むなか、人事担当者が学びを重ね、専門性を高めることが、企業の成長と従業員の活躍を支える力になるでしょう。

    人事の保有スキルを可視化|One人事[タレントマネジメント]

    One人事[タレントマネジメント]は、従業員が保有するスキル情報を集約して管理できるシステムです。部署やチーム内の保有スキルのバランスに応じた人材配置や人材育成、人材採用にお役立ていただけます。

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