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CxOとは【役職一覧】意味や執行役員との違い、設置するメリットを解説

CxOとは「Chief × Officer」の略で、企業の最高位の役員をあらわすビジネス用語です。「x」にはその役員が担当する分野の頭文字が入ります。CEO(最高経営責任者)やCFO(最高財務責任者)が主な例です。CxOは各分野の戦略的な意思決定を担い、企業の成長を主導します。

本記事では、CxOの役割や取締役・役員との違い、CxOを設置するメリットについて解説します。

CxOとは【役職一覧】意味や執行役員との違い、設置するメリットを解説
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    CxOとは「企業活動における責任者」の総称

    CxOとは、「Chief × Officer」の略で、企業の最高責任者を指す役職の一つです。「×」の部分には、その役職者が責任を担う業務領域の言葉が入ります。

    CxOの例として、CEO(最高経営責任者)、CDO(最高デジタル責任者)などが挙げられます。もともとアメリカで普及していた肩書きであり、海外市場に参入する企業が増えた影響で、国内でも使用されるようになりました。

    CxOと取締役、執行役員との違い

    取締役は、企業の経営方針を決定し、運営を監督する役職です。会社法第348条、同法第38条において選任が義務づけられています。

    執行役員とは、企業の日常的な経営活動や業務の実行を担当する役職で、取締役会から委任された具体的な業務を遂行します。

    CxOには法律上の選任義務はありません。CxOは業務責任者を指す言葉の総称です。

    たとえば、CDO(最高デジタル責任者)は、自社のDXをリードし、業務効率化とビジネスモデルの変革を推進します。

    CxOは「デジタル」「財務会計」など、それぞれの専門業務を担当するのが一般的です。責任者を指すことから、日本では取締役がCxOを兼任するケースが見られます。

    参考:『会社法』e-Gov法令検索

    CxOはなぜ増えているのか?

    企業のCxOが増えているのは、監督と執行の役割を分担し、意思決定を早めるためです。

    CxOの設置により、専門性を活かした迅速な意思決定ができ、業務効率を挙げて生産性を高められます。市場の変化にも柔軟に対応できるでしょう。意思決定スピードの遅さと生産性の低下は市場競争において、後れをとる要因の一つです。

    CxOが分野ごとの専門知識と経験を活用し、意思決定を早め、幅広い事業領域で企業を引っ張っていくことが期待されています。

    CxOの主な役職と役割15選

    CxOの主な種類を紹介します。

    CEO (Chief Executive Officer)

    CEOとは、企業の最高経営責任者です。全体的な戦略立案と実行、重要な意思決定を担います。組織のビジョンと方向性を設定し、企業文化の形成にも重要な役割を果たします。

    また、企業の長期的な成長には、内外のステークホルダーとのコミュニケーション、企業の成長と持続可能性の確保、組織全体のリーダーシップの提供が必要です。

    CEOの決定は企業の戦略や財務、運営、人材に大きな影響を及ぼし、リーダーシップを発揮することで企業の全般的な成果に直接的にかかわっています。

    COO (Chief Operating Officer)

    COOとは最高執行責任者であり、日常的な運営と業務管理を担当します。運営プロセスの効率化、生産性の向上、コスト削減などを目指し企業の戦略的目標達成を支援します。

    COOの役割は、さまざまな部門の監督や業務フローの最適化、品質管理などを通じてスムーズな運営を行うことです。また、CEOと協力して戦略的な計画を実行し、組織の効率と成果を最大化します。

    CFO (Chief Financial Officer)

    CFOとは、財務戦略・財務報告やリスク管理を担当する最高財務責任者です。財務計画の立案や予算管理、財務分析、資金調達、投資戦略などを担当して財務的安定性と成長をサポートします。

    また、投資家や株主とのコミュニケーションにおいて重要な役割を果たし、企業の財務状況と将来計画を明確に伝えます。

    CIO (Chief Information Officer)

    CIOとは、最高情報責任者です。IT戦略の立案と実行、情報技術の管理を行います。具体的にはテクノロジーの選定と導入やITインフラの管理、データセキュリティの確保、業務のデジタル化などが挙げられます。

    CIOは企業のIT資源を最適に活用し、ビジネスプロセスの効率化やイノベーションの推進、競争力の強化に貢献します。

    CTO (Chief Technology Officer)

    CTOとは最高技術責任者です。技術戦略の立案と実行、新技術の研究開発を行います。最新技術の導入、製品開発、技術的な問題解決などを通じて、企業の技術革新と競争力の強化を目指します。

    CTOは、新しい技術トレンドを監視し、企業の技術的な方向性を定める重要な役割を果たします。

    CMO (Chief Marketing Officer)

    CMOとは最高マーケティング責任者です。マーケティング戦略の立案と実行を行います。例としてブランドの構築やプロモーション活動、顧客との関係構築、市場調査、製品のポジショニングなどが挙げられます。

    CMOは、ブランドの認知度と市場での影響力を高めることを目指し、収益の改善に貢献します。

    CHRO (Chief Human Resources Officer)

    CHROとは最高人事責任者です。人事戦略の立案と実行を担当し、人材の採用・育成・評価をします。また、従業員満足度の向上や組織文化の構築、人材管理の効率化を目指し、企業の人的資本を最大限活用することを目指します。

    CHROの役割は、組織の人材戦略がビジネス目標と連携し、従業員のモチベーションとパフォーマンスを高めることです。

    CLO (Chief Legal Officer)

    CLOとは最高法務責任者です。法務戦略の立案と実行、企業の法的リスクの管理を担当します。具体的には契約管理や訴訟対応、知的財産権の保護、コンプライアンスの確保などを通じて企業の法的問題を解決し、リスクを軽減します。

    CLOは法的な課題に対処し、企業の法的な利益を保護する債務を果たします。

    CCO (Chief Compliance Officer)

    CCOとは最高コンプライアンス責任者です。法令遵守体制の構築と管理、企業のリスク管理、内部統制の強化を行います。法的規制や業界基準、企業倫理を遵守し、不正行為や違反を防止します。

    CCOは、コンプライアンスプログラムの実施と維持に責任を持ち、企業の評判と安定性を守る債務を果たします。

    CSO (Chief Security Officer) 

    CSOとは最高セキュリティ責任者です。セキュリティ戦略の立案と実行、管理を担います。具体的には情報漏えい防止策の推進や安全リスクの評価、事故対応計画の作成などの業務があります。

    CSOは、全体のセキュリティ体制の構築と維持について責任を果たします。従業員へのセキュリティ教育や緊急時の指揮統括なども行い、直面するセキュリティリスクを最小限に抑えるために働きます。

    CRO (Chief Risk Officer)

    CROとは最高リスク責任者です。リスク管理戦略の立案と実行、直面しているリスクへの対応と評価を担い、事前に方針を定めてリスクを減らします。

    CROは、財務リスクや運営リスク、市場リスクなど、さまざまなリスクに対応し、企業の信頼性の担保と成長をサポートします。

    CDO (Chief Digital Officer)

    CDOとは最高デジタル責任者です。企業のデジタル変革戦略の立案と実行を主導します。新しいデジタル技術を取り入れて企業のデジタル化を加速し、事業の成長を促進する役割を果たします。

    CDOは組織内でデジタル文化を推進し、より効率的で顧客満足度を高められるビジネスモデルを構築するDX時代に求められる重要なポジションです。

    CIO (Chief Innovation Officer)

    CIOとは最高イノベーション責任者であり、イノベーション戦略の立案と実行を担う役職です。新しいアイデアや製品の開発を促進し、市場をリードするための戦略を推進することで、競争力の向上を目指します。

    CIOの主な役割は、革新的なアプローチにより、市場での認知度とシェア率を高めることです。具体的には、新技術・手法の導入や外部との協業による新しいアイデアの探求など幅広く、イノベーション教育や文化の醸成を通じて、従業員の創造性を高める環境を構築します。

    CxOの設置で得られるメリット

    企業がCxOを置くメリットを8つ紹介します。

    • 経営と執行の責任範囲が明確になる
    • 現場戦略を明確に方向づけられる
    • 組織全体の連携を強化できる
    • 外部と良好な関係を構築できる
    • リスク管理を強化できる
    • 顧客満足度の向上につながる
    • 法への準拠がスムーズになる
    • 新技術を積極的に導入できる

    経営と執行の責任範囲が明確になる

    CxOの設置により、経営と業務執行の役割と責任の範囲が明確になることが最大のメリットです。

    組織が何かトラブルに直面したとき、責任の所在がはっきりせず、現場が混乱してしまうことがあります。「誰が対応するのか」「どこまで対応すべきか」が明確でないために、責任の押しつけ合いになるケースもあるでしょう。対応に遅れがあり、問題が長引くことも想定できます。

    各領域の業務責任者であるCxOは、問題解決の役割も担います。CxO体制は、取締役が経営に専念できる環境を整えるとともに、突発的な問題に対しても効率的かつ迅速に対応できるでしょう。

    現場戦略を明確に方向づけられる

    CxOは各分野のプロフェッショナルとして、専門知識を活用して戦略を設計し、事業の方向性を決定します。たとえば、CTOは最新技術を取り入れた製品開発を進め、CMOは市場のニーズに沿ったマーケティング戦略を立案します。

    組織全体の目標を各分野に落とし込むのがCxOです。経営層と現場との橋渡し役として機能し、戦略設計によって組織の統一的な取り組みを支援しているといえるでしょう。

    組織全体の連携を強化できる

    それぞれのCxOが連携し合いながら活動することで、異なる部門や機能が一体となり動けます。部門間の垣根を越えた協力により、組織全体の目標達成を目指せるのはメリットの一つです。

    たとえば、CTOとCMOが協力してデジタルマーケティング戦略を立案することにより、新たな市場開拓や製品サービスの開発が実現するかもしれません。

    CxO体制による横断的な連携は、組織が一丸となって変化に柔軟に対応するための施策といえます。

    外部と良好な関係を構築できる

    CxOは役職に応じて外部との関係構築にも重要な役割を果たすでしょう。

    CFOは投資家や株主とのコミュニケーションを通じて、企業の財務戦略や成長計画を説明し、企業価値の向上に貢献します。CSOは企業のセキュリティ方針や取り組みを公表することで、顧客や取引先からの信頼を獲得します。

    CxOの設置により、ステークホルダーとの良好な関係を構築し、持続的な成長の基盤を整えられるでしょう。

    リスク管理を強化できる

    CxOには、事業執行におけるリスクを把握し、適切なリスク管理戦略を立案する役割があります。

    とくにCRO(最高リスク責任者)は、市場の変動などさまざまなリスクに対する予防策を立てます。これにより、リスクに対して前もって準備をすることができ、突発的な問題が発生した際にも迅速に対応できるでしょう。

    顧客満足度の向上につながる

    CxO設置のメリットは、間接的に顧客満足度の向上にも及びます。とくにCMOやCCO(最高顧客責任者)が、顧客体験価値に重点を置いた戦略を策定する場合、満足度やロイヤルティの強化、リピート購入の促進が期待できるでしょう。

    CxO体制でない組織は、顧客中心のアプローチが明確になることで、競合他社との差別化をはかれるでしょう。

    法への準拠がスムーズになる

    CLO(最高法務責任者)やCCO(最高コンプライアンス責任者)がいる場合、法規制やコンプライアンス要件への対応がスムーズです。CxOの設置により、企業の潜在的なリスクを低減し、社会的な信用を保つことができます。

    新技術を積極的に導入できる

    最高デジタル責任者CDOの設置により、DX化を推進し、新しい技術の導入を加速できます。これにより、業務効率の向上とコスト削減が実現することはメリットです。

    新技術の導入は、ときに新しいビジネスモデルを創出する機会につながるかもしれません。CxOを設置することで競争力を高められるでしょう。

    まとめ

    CxOは「Chief(最高)」と特定の役割を示す「x」、「Officer(責任者)からなる役職です。具体的にはCEOやCFO、CTOなどがあり、それぞれの分野で方針を決定し戦略を主導します。取締役会からの具体的な指示により行動する執行役員とは異なります。

    CxOの存在により専門的な知識に基づいた戦略的な意思決定が進められ、イノベーション創出や市場の変化への対応を促進できます。CxOは企業の長期的な成功に不可欠な役割を果たしているといえるでしょう。

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