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中小企業の勤怠管理、どうしてる? システムは必要? 課題や導入のメリット、選び方を解説

中小企業の勤怠管理、どうしてる? システムは必要? 課題や導入のメリット、選び方を解説

中小企業の中には、紙やエクセルを用いて勤怠管理をしている企業も多いでしょう。しかし、近年の働き方改革や毎年のようにある法改正により、従来の管理方法に限界を感じている担当者は少なくないはずです。

本記事では、中小企業における勤怠管理システムの重要性や、導入すべき企業の特徴を解説します。勤怠管理の課題や導入時の注意点も紹介するので、勤怠管理システムの導入を検討している中小企業の担当者は、ぜひお役立てください。

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    中小企業における勤怠管理システムの重要性

    中小企業の担当者は、勤怠管理システムの必要性に疑問を感じている人もいるのではないでしょうか。

    従業員数が少ないため「紙での勤怠管理で問題ない」「タイムカードやエクセルで管理して、集計は担当者が行えば問題ない」と考える人が一定数いるのも当然でしょう。

    しかし、2019年に改正された労働安全衛生法により「客観的方法による労働時間把握」が義務化され、企業規模にかかわらず、正確で客観的な勤怠管理が必要となりました。

    今後もさらなる法改正があるかもしれないことを踏まえると、中小企業においても、紙やエクセルを活用した勤怠管理の運用は得策とはいえないでしょう。

    中小企業が抱える勤怠管理の課題

    そもそも、中小企業を筆頭に多くの企業では、次のような勤怠管理の課題を抱えています。

    • 法改正への対応
    • 計算ミスなどのヒューマンエラー
    • 勤怠管理業務の属人化

    法改正への対応

    2019年4月に施行された労働安全衛生法では、すべての従業員の労働時間を客観的な方法で把握することを義務づけました。手作業によるアナログの方法で勤怠管理をしていては、正確な労働時間を把握するのは困難でしょう。

    計算ミスなどのヒューマンエラー

    手作業での勤怠管理は、手間と時間がかかる一方で正確性に欠ける方法です。エクセルで管理していたとしても、入力ミスや数式が壊れてしまうことによる計算ミスが発生する恐れがあります。

    中小企業の場合、勤怠管理の担当者が人事労務関連の業務全般に幅広く従事していることが多く見られます。

    業務範囲が多岐にわたる中で手作業をしていると、どうしてもミスが生じてしまい、業務の生産性が低下してしまいます。

    勤怠管理業務の属人化

    勤怠管理を担当できる従業員が限られている状況では、担当者の欠勤や退職によって業務が滞ってしまうリスクが高まります。

    中小企業の場合、勤怠管理にかかわる業務を1人で担当しているケースも少なくありません。業務の属人化を回避し、担当者以外の従業員も対応できる仕組みをつくることが本来であれば重要です。

    勤怠管理システムを導入すべき中小企業の特徴

    勤怠管理システムを導入すべき中小企業の特徴は、次の通りです。

    • 10人以上の従業員数がいる、もしくは従業員の増加が見込まれる
    • 勤務先が複数の場所にまたがっている
    • 雇用形態や勤務形態が多岐にわたる
    • 勤怠管理に関する知識やスキルのある担当者が少ない
    • 勤怠管理にかかわる工数を減らしたい
    • テレワーク・リモートワークのような多様な働き方に対応したい
    • 従業員の勤怠状態や休暇の取得状況をリアルタイムで確認したい
    • 労働時間を正確に管理したい
    • 法改正にスムーズに対応したい
    • 社内のDX化を進めたい

    上記のような課題を抱えている中小企業が勤怠管理システムを導入すると、課題の解決はもちろん、業務の効率化や従業員のエンゲージメント向上などの効果が期待できます。

    また、働き方改革や法改正への対応、社内のDX化推進などの手がかりとして、勤怠管理システムの導入を検討しましょう。

    中小企業における勤怠管理システム導入のメリット

    毎年のように法改正への対応が求められ、ミスが許されない勤怠管理においては、システムの導入により課題へ対処できる場合があります。

    中小企業が勤怠管理システムを導入するメリットを5つ解説します。

    • 業務を効率化できる
    • さまざまな働き方に対応できる
    • 法令を遵守した労務管理を行える
    • 従業員の労働状況や労働環境の改善につながる

    勤怠情報の改ざんや不正を防止できる

    業務を効率化できる

    勤怠管理システムを導入することで、従業員の勤務時間を自動で集計できます。手書き作業やタイムカードの情報をエクセルに入力する手間と労力が省け、担当者の業務負担を軽減できるでしょう。

    残業時間や有給休暇の申請ができたり、給与計算システムと連携できたりする勤怠管理システムも多く存在するため、導入によりスムーズな運用が期待できます。

    さまざまな働き方に対応できる

    近年は、多様な勤務形態や雇用形態に対応している勤怠管理システムが、多数リリースされています。シフト制はもちろん、フレックスタイム制や勤務間インターバル制を導入している企業でも、最新の法改正に準じた勤怠管理が実現できます。

    法令を遵守した労務管理を行える

    勤怠管理の担当者は、刻々と変化する法令に従いつつ業務を進めなければなりません。

    勤怠管理システムを導入すると、最新の法令に関する情報収集や、従業員への教育の手間が省けることは大きなメリットです。

    また、タイムカードやエクセルを使用した勤怠管理の方法では、従業員の勤怠状況をリアルタイムで把握することが難しく、月末までに過度な残業が発生していることに気づけないケースがあります。

    勤怠管理システムを活用すると、このようなコンプライアンス違反のリスクを未然に防げるでしょう。

    従業員の労働状況や労働環境の改善につながる

    勤怠管理システムによって、一人ひとりの残業時間や負荷量を一目で確認できます。必要に応じて、残業時間が超過している従業員に、適切なタイミングでアラートを送るなどの対応が可能です。

    さらに、勤怠管理システムは、従業員の残業に対する意識改革をはじめ、蓄積したデータをもとにした人員配置や教育計画の策定に役立ちます。勤怠データの活用により、働き方改革を推進し、よりよい労働環境への改善が期待できるでしょう。

    勤怠情報の改ざんや不正を防止できる

    勤怠管理システムによってデータ管理が自動化されると、入力ミスや計算ミスが発生するリスクを回避できます。パソコンのログや入室記録を連携させることで、データ入力の不正や打刻漏れを防げるでしょう。

    ICカードやスマートフォン、生体認証などを活用し、本人しか打刻できない仕組みをつくるのもおすすめです。

    中小企業が勤怠管理システム導入を検討する際の注意点

    中小企業にとってもメリットが多い勤怠管理システムも、導入には一定の注意点があります。勤怠管理システムを導入する際に気をつけるべきポイントを2点解説します。

    導入や運用にコストがかかる

    勤怠管理システムを導入するためには、一定の費用が必要です。また、サブスクリプション型のシステムの場合は月額利用料もかかります。

    長期的な利用が見込まれるため、運用コストも考慮しなければなりません。しかし、中小企業やスタートアップ企業は、大企業と比べて予算を捻出しにくいケースも多いでしょう。

    勤怠管理システムの中には、必要な機能だけを選んで導入できるサービスもあります。負荷が大きい業務を精査して、一部の運用をシステムに移行する方法もおすすめです。

    自社の予算と必要な機能を比較し、コストパフォーマンスの高い勤怠管理システムを選ぶとよいでしょう。

    事前に従業員への周知を徹底する

    勤怠管理システムに限らず、新しい仕組みを導入する際には、従業員への周知徹底が必要不可欠です。運用開始後の混乱を防ぐためにも、研修会や勉強会を実施したり、作業手順を作成したりして、従業員の理解度を高める必要があります。

    中小企業が勤怠管理システムを選ぶ際のポイント

    勤怠管理システム導入の注意点を踏まえ、中小企業が実際に選ぶ際に押さえておきたいポイントを6つ解説します。

    クラウド型かオンプレミス型か

    勤怠管理システムには、サービス事業者の運用するサーバーにアクセスして使用する「クラウド型」と、自社サーバーにソフトウェアをインストールして使用する「オンプレミス型」の2種類があります。

    クラウド型とオンプレミス型の特徴は次の通りです。

    クラウド型オンプレミス型
    初期費用無料〜安価比較的高額
    導入までの期間登録後すぐに利用を開始できるサービスもある最低でも3か月程度必要
    ランニングコストユーザーごとの課金制自社保有のサーバーやシステムの運用費
    推奨導入規模中小企業から大企業まで、幅広く対応社員数1,000人以上
    カスタマイズ性低い高い
    ほかのシステムとの連携特定の技術により連携できるサービスが増加。人事労務を1つにまとめるサービスもありほかのシステムとの連携に強い

    オンプレミス型は、サーバーが自社にあるため情報漏えいのリスクが低く、カスタマイズ性が高いメリットがあります。しかし、導入コストが高額であり、自社で運用管理をしなければなりません。システムの更新やメンテナンスにかかる費用も、中小企業には大きな負担となるでしょう。

    一方、クラウド型は初期費用が安く、手軽に導入できるのが最大のメリットです。安定したインターネット環境の整備や情報管理の徹底などの注意点はあるものの、コスト面や手軽さや利便性の高さを考慮すると、中小企業にはクラウド型の方が適しているといえるでしょう。

    自社の規模や運用方法に合っているか

    勤怠管理システムの特徴や自社の規模、運用方法に適しているかも確認すべきポイントです。

    中小企業やスタートアップ企業のような小規模事業者の場合、大企業向けの多機能システムを導入するメリットは少ないでしょう。多機能であるため高額になり、自社にとって不要で見合わない機能が多すぎると、かえって使いづらく感じてしまいます。

    せっかく勤怠管理システムを導入したにもかかわらず、定着せずにタイムカードやエクセルに戻すという選択をした企業もあります。

    自社の雇用形態や勤務形態に合わせた設定ができる勤怠管理システムを選びましょう。

    ほかのシステムと連携できるか

    すでに導入しているシステムと連携できる勤怠管理システムであれば、スムーズに運用できます。特に、給与・経費計算や労務管理、スケジュール管理などの機能と連携できるシステムを導入することで、業務の大幅な効率化が実現できるでしょう。

    費用対効果が合うか

    実際にかかるコストと機能が見合っているかも確認すべきポイントです。勤怠管理システムは長期間の運用が必要なので、無理に高額な契約をしてしまうと継続的な利用が難しくなります。

    自社で捻出できる予算を決めたうえで、予算の範囲内で利用できるシステムを探しましょう。

    トライアルができるか

    勤怠管理システムには、さまざまな種類があり、搭載されている機能もそれぞれ異なります。自社の運用に適しているか、従業員にとって使いやすいかなど、実際に利用しないとわからないことも多いでしょう。

    システムを導入する前に、無料トライアル期間が設けられているかを確認することが大切です。実際に使ってみた現場の意見を参考にしながら、最適なシステムを探していきましょう。

    サポート体制が充実しているか

    勤怠管理システムの導入後は、操作方法や運用方法についてさまざまな疑問や質問が出てくるものです。特に導入初期は、システムがうまく動作しないといった思わぬトラブルに見舞われ、担当者だけでは解決できない問題が生じやすいでしょう。

    サポート体制が充実している勤怠管理システムを選ぶと、トラブルが発生しても気軽に相談できるため、スピーディーな問題解決が見込めます。

    中小企業こそ勤怠管理システムの活用を

    勤怠管理システムは、人的リソースが限られる中小企業にとって大いに役立つツールです。これまでタイムカードやエクセルなどで管理していたデータ集計や入力・転記作業が不要となるため、担当者の業務負担が大幅に軽減するでしょう。

    勤怠管理システムを導入すると、働き方改革にともなう法改正やテレワーク・リモートワークのような多様な働き方にも対応できます。リアルタイムで勤怠情報を把握できるため、従業員の長時間労働の解消や労働環境の改善にも役立つはずです。

    中小企業で勤怠管理システムを導入する際は、低コストで手軽に導入できるクラウド型のシステムがおすすめです。多くの勤怠管理システムで無料のトライアル期間が設けられているので、本格的な導入に向けて、操作性や自社の運用に適しているかを確認してみましょう。

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    勤怠管理は、企業の重要な義務の一つです。集計ミスによる給与の未払いや労務コンプライアンス違反などのトラブルを避けるためにも、勤怠管理システムの導入をぜひご検討ください。

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