DX人材とは? 職種や必要なスキル、育成や採用まで解説

DX人材とは、デジタル技術を活用して企業変革を推進する、DXの担い手となる人材です。DX推進が叫ばれて久しいですが、結局のところDX人材とはどんな人材なのでしょうか。「デジタルやITに詳しい」という漠然としたイメージで採用・育成を進めても、現場での成果にはつながりません。DXを推進するには、求めるDX人材像を明確に定義することも重要です。
そこで本記事では、DX人材の定義や求められる役割を整理したうえで、採用・育成のポイントを解説します。DX化を本格的に進めたい経営者・幹部層・人事担当者はぜひご覧ください。
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目次[表示]
DX人材とは?
DX人材とは、企業のDX化を進めていくうえで必要とされる技術や知識を持ち、さらに推進していく力を持った人材を指します。
DX人材の定義
DX人材について触れているのが、経済産業省が令和4年9月に公表した『デジタルガバナンス・コード2.0』です。
このガイドラインでは、DX化の組織づくりや人材、企業文化について、取り組み例として以下のように紹介しています。
DX の推進をミッションとする責任者(Chief Digital Officer としての役割)、CTO(科学技術や研究開発などの統括責任者、Chief TechnologyOfficer )、CIO(IT に関する統括責任者、Chief Information Officer)、データに関する責任者(Chief Data Officer)が、組織上位置付けられ、ミッション・役割を含め明確に定義され任命されている(他の役割との兼任も含む)。
引用:『デジタルガバナンス・コード2.0』(経済産業省)
このように、DX化を進める組織やDX人材としては、デジタル技術や知識に精通した人材だけでなく、DX化の実行力や推進力を持つ人材が必要とされているのです。
DX人材が担う職種
DX人材の役割として担う具体的な職種について、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が紹介する職種についてご紹介します。
プロダクトマネージャー
DX化やデジタル化において、ビジネスやプロジェクトの実現や成功に導く責任者とされています。
総括責任者のような位置づけで、戦略の立案から実行、推進までを担います。
ビジネスデザイナー
ビジネスデザイナーとは、プロダクトマネージャーやビジネスプロデューサーが練った戦略を、より具体化したり、推進を行います。
企画力やファシリテーション能力、推進力が必要とされるでしょう。
データサイエンティスト
データサイエンティストとは、DXに関するデータ解析やデータ分析のスキルを持つ人材です。
AIの活用やビッグデータを扱うため、技術的なスキルや知識はもちろんのこと、プロジェクトやビジネスへの理解も必要とされるでしょう。
テックリード(エンジニアリングマネージャーやアーキテクト)
テックリードとは、エンジニアリングマネージャーやアーキテクトなどデジタルビジネスに関するシステム設計から開発サポートなどを行う技術や知識を持つ人材です。
デジタル技術をどのようにビジネスに導入するかという点を踏まえなければならないため、デジタル技術だけでなく、経営的な視点も必要とされています。
UI/UXデザイナー
UI/UXデザイナーとは、実際に使用されるシステムのユーザー向けデザインを担当する人材です。
システムの視認性だけでなく、使い勝手などのユーザー体験も重要です。デザインの技術や知識だけでなく、ユーザー側の視点も必要とされるでしょう。
エンジニアやプログラマ
エンジニアやプログラマは、システムの実装やインフラ構築や保守の役割を担う人材です。
各プログラミング言語を活用するスキルとともに、ソフトウェアだけでなくハードウェアに関する知識も必要とされるでしょう。
先端技術エンジニア
先端技術エンジニアとは、AIや機械学習などの最先端のデジタル技術を理解して扱う人材です。
ディープラーニング、ブロックチェーンなど専門的かつ先進的なデジタル技術が必要とされます。

DX人材に必要な能力やスキル
DX人材に必要な能力やスキルについて、以下でご紹介していきます。
プロジェクトマネジメントスキル
DX人材として、プロジェクトを進行しながらチームをマネジメントする能力やプロジェクトを管理する能力が必要です。
とくにプロジェクトマネージャーやビジネスマネージャーにはこうした資質を携えているのが望ましいといえるでしょう。
ファシリテーション能力
DX人材は、DX化の推進を行ううえで、スムーズに進行していくためのファシリテーション能力が重要です。
現状を理解したうえで、未来を予想しながら進行できる冷静かつ迅速な判断力も必要とされるでしょう。
デジタルリテラシー
DX人材は、まさにデジタルやITの技術や知識を使って取り組むことになります。
常に更新されるデジタル技術やトレンド情報を理解し、自社のプロジェクトにも取り入れられるようなデジタルリテラシーが必要とされます。
ビジネススキル
DX人材には、変わりゆくビジネスへ対応していくために何が必要かを考えて行動する能力が必要です。
専門的な技術や能力だけでなく、ビジネスとして捉えて応用したり反映させることのできる能力があると望ましいでしょう。
データサイエンススキル
DX人材として、AIやビッグデータの情報から解析する能力を持つ人材が必要です。
抽出したデータをどのように活かすのかなどを判断し、活用しなければならないため、こうしたデータを扱える人材は必要不可欠といえるでしょう。

DX人材に必要なマインドセット

DX人材としては、デジタルやテクノロジーに関するスキルや知識だけでなく、プロジェクトを推進するための能力も必要とされています。
後者におけるプロジェクトを推進するための能力とは、具体的にどのような能力が必要なのかご紹介していきます。
周囲を巻き込む力
DX人材には、周囲を巻き込むことのできるコミュニケーション能力や調整力、アピール力が必要です。
たとえ異なるスキルや知識を持つ人材とも協業できるような人材が必要です。
課題発見力や解決力
DX人材には、課題を見つけてどのように解決していくかという課題発見能力や課題解決力が必要とされます。
社内外においてDX化のネックになっている課題を見つけ、解決するための策を考えられる力が必要でしょう。
好奇心や主体性
DX人材には、最先端のデジタル技術を活用したり、プロジェクトの成功のために想像力や実行する力が必要とされます。
そのため、未知なことへ取り組む好奇心や主体性も必要とされるでしょう。
DX人材を採用するポイント
DX人材が不足している場合は採用するという方法も一つです。実際にDX人材を採用するための重要なポイントについて、以下で解説していきます。
採用したい人材像を明確化
DX人材を採用したい場合には、欲しい人材像を明確化することが重要です。DX化を進めるにあたり、不足している能力やスキルは何かという点を洗い出しましょう。
また、洗い出した不足人材の適正把握や採用後に任せるポジションなども整理しておくことで、応募者と採用したい人材像を照らし合わせることに役立ちます。
業務内容や裁量を伝える
DX人材の採用を行う場合は、応募者にあらかじめ採用後のポジションや業務内容、業務への裁量などを説明しておきましょう。
あらかじめ伝えておくことで、採用後におけるミスマッチを防ぎ、人材の離職も防止にも効果的でしょう。
自社の魅力をアピールする
DX人材の需要は高まっているため、競合に人材をとられてしまわないためにも自社の魅力をアピールしなくてはなりません。
待遇面や自社ならではの魅力、入社後のポジションや活躍などを具体的にイメージできるよう、自社で働くメリットをアピールできるようにしておきましょう。

DX人材を育成するためのポイント
DX人材を育成するために重要なポイントについて解説していきます。
多彩な部署から人材を選出する
DX人材は、システム部門や総務部門など限られた部署からだけでなく、幅広い部署から人材を選定するのがおすすめです。
多彩な部署から人材が集まることで、多角的な視野に基づいたアイデアが生まれます。また、社内における課題についての認識を持つためにも重要でしょう。
実際にプロジェクトを進める際にも、さまざまな部署との連携もしやすくなるというメリットもあります。
人材への投資も必要と理解する
DX化を進めるうえで、デジタル領域に関する専門的な技術力や知識が必要になります。
また、プロジェクトを推進するコミュニケーション能力や折衝力も必要でしょう。
こうしたDX人材をそろえるためにも、育成や採用にコストがかかったり、外部リソースを活用する場合もあります。人材育成に必要な投資として理解しましょう。
DX人材に自信をつけさせる
DX化を進めるということは、企業にとって非常に大きなプロジェクトともいえます。DX化が進むことで、競争力が向上し、最終的に企業の利益にもつながるでしょう。
しかし、重要なプロジェクトだからこそ、簡単に成功するわけではありません。
人材が成長するなかで少しずつ自信をつけながら、最終的にはDX化という大きな目標を実現できるようにしていくのがよいでしょう。
社外のネットワークも大切にする
DX人材の育成を進める場合、最新情報や最先端技術に関する知識が必要です。情報は常に更新されるつもりで、アンテナを張っておきましょう。
最新情報を受け取るためには社外からの情報が大切です。外部の委託先やコンサルタント、SNSなどの社外コミュニティも大切にし、多くの情報を入手できるようにしておきましょう。
前向きに取り組める環境をつくる
DX人材の育成やDX化においては、選出した人材が挑戦し続けることができる環境を作りましょう。
失敗を過度に責めたり、責任をとらなくてはならないようなプレッシャーは逆効果です。
革新的なことに挑戦しているからこそ、失敗もあるという考え方を大切にし、失敗から学んだことを大切にしながら進めていきましょう。
DX人材の課題とは?
DX人材の課題としては、人材不足が挙げられるでしょう。DX人材とイメージする場合にも、デジタル技術や知識のある人材をイメージする経営者や人事担当者も少なくありません。
しかし本記事で解説したように、DX人材とは専門的な技術や知識を持つ人材だけでなく、DX化を計画し、スムーズに進行、問題を発見して解決していく能力を持つ人材も必要とされるのです。
さらにDX人材は需要が高いため採用が難しく、採用活動を行った場合でも解決できないケースもあるでしょう。
DX人材を確保していくためには、DX人材の採用とともに、DX人材の育成にも注力しなくてはなりません。DX人材とはどのような人材なのかという点を理解したうえで、自社の人材のなかから育成していくことも重要といえるでしょう。
DX人材の育成にタレントマネジメントシステム活用も
DX人材の育成を進めるうえで課題となるのが、社内のどの人材がDX推進に適しているかを把握することです。そこで有効なのがタレントマネジメントシステムです。
タレントマネジメントシステムを活用することで、社員のスキルや経験を一元管理・可視化し、DX人材の候補を発見しやすくなります。また、育成状況をデータで追うことで、長期的なDX人材の育成にも役立てられるでしょう。
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DX人材まとめ
DX人材は、企業がDX化を進めるうえで必要不可欠な人材です。しかし単純に専門的な能力や技術力、知識があればよいわけではなく、DX化を推進できる人材を指します。
DX人材は、自社で選定する場合のほかに改めて採用する方法も一つです。どちらの場合にも重要なのは、人材がさらに成長できるよう環境の整備や育成を行うことです。
DX人材の採用や選定をして満足するのではなく、長期的に育成をしながらDX化を進めていきましょう。

