デジタル人材不足への対処法とは? DX推進に必要なスキルもご紹介

DX化・IT化が推進されるなかで、デジタル人材の確保は企業の競争力を左右する重要な経営課題です。優秀なデジタル人材がいる企業は、業務効率化や生産性向上を実現しています。
しかし、デジタル人材の不足に悩む企業は少なくありません。人材が確保できなければ、DX推進が停滞し、競合他社に後れを取るリスクも高まります。
そこで本記事では、デジタル人材不足の現状と対処法を解説します。DX化を進めたい、デジタル人材の確保に苦労している経営層・人事担当者はぜひ参考にしてください。
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目次[表示]
デジタル人材の不足が深刻化
デジタル人材の不足は、日本全体において深刻化しているといえます。日本政府もデジタル化やDX化を推進しており、近い将来における危険性やデメリットを示唆しています。
▼デジタル人材を基礎から知るには次の記事をご確認ください。
DX人材は2030年に最大で79万人不足?
経済産業省が民間の調査会社に委託した調査によると、IT人材の需要が拡大しているなか、需給と供給の差が拡大し、2030年には最大で79万人が不足するとされています。
参照:『 IT 人材需給に関する調査』経済産業省(2019年)
このように、デジタル領域の人材不足は需要と供給の差が拡大していくため、人材の獲得競争が激化し、採用が困難になっていくでしょう。
2025年の崖とは?
デジタル人材が必要とされるのは「2025年の崖」が危惧されているためともいえます。
2025年の崖とは、2025年頃から従来のITシステムの老朽化やエンジニア人材の退職時期、アプリケーションのサポート期限などが重なることで、経済損失が出るといわれている問題です。
デジタル化やDX化を進めていかないと、こうした問題に対応できないため、企業が市場競争で生き残れず、結果的に日本に多くの経済損失が発生する可能性が危惧されているのです。
企業は、2025年の崖の問題に対処するためにも、デジタル人材を確保し、いち早くデジタル化やDX化を進めていく必要があるでしょう。
参照:『DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~』経済産業省(2018年)
デジタル人材が不足している原因
デジタル人材が不足している原因は、複数あります。まずはデジタル人材が不足している原因をそれぞれ把握してみましょう。
少子高齢化
デジタル人材不足の原因として、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少が挙げられます。
総務省の『令和4年版 情報通信に関する現状報告の概要』によると、生産年齢人口の減少が続いており、2050年には2021年との比較で29.2%もの減少が見込まれています。
このように少子高齢化が進むと、労働力の不足につながり、結果的にデジタル人材不足の原因にもなるといえるでしょう。
DX人材の需要拡大
デジタル人材が不足している原因には、DX人材の需要が拡大していることも挙げられます。
DX化の推進やデジタルに関する最先端技術の進化が進んでいることで、ビジネス全体としてデジタル領域に明るい人材を必要としているのです。
多くの企業でデジタル人材を必要とするあまり、人材獲得競争も激化し、確保することが難しくなっているといえるでしょう。
人材育成が困難
デジタル人材不足の原因には、人材育成が難しいという点もあるでしょう。
そもそも自社にデジタル人材がいない場合、デジタル領域に関する知識やノウハウが乏しいため、育成すること自体が難しいといえます。
まずはデジタル人材の採用を優先したり、アウトソーシングを利用してプロのデジタル人材を迎え入れたりするなど、最低限の知識やノウハウを取り入れ、育成の基盤をつくるのがよいでしょう。
デジタル人材とは
デジタル人材とは、デジタル領域に精通しており、刻々と進化するデジタル技術を駆使して価値に変換し、ビジネスに活かせる人材を指しています。
デジタル技術にはさまざまな種類があります。一般的にはAIやビッグデータ、5Gやクラウドなどの最新先端技術が挙げられるでしょう。
DX人材やIT人材との違い
デジタル人材と似た言葉に、DX人材やIT人材があります。
DX人材は最先端のデジタル技術やAI、ビッグデータによる変革や改革が求められています。IT人材もデジタルやITに関する知識や技術を活用して情報システムを運用します。
デジタル人材の狭義としてDX人材やIT人材があるといえるでしょう。
そもそもDXとは
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を駆使してビジネスに活かし、変革をもたらす概念です。進化する技術を使って、社会や人々の生活をより便利にしてくれるものと理解するとわかりやすいでしょう。
経済産業省では、DXについて次のように定義しています。
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること
引用:『「DX推進指標」とそのガイダンス』経済産業省
DX化とは、単なるデジタルツールやシステムを導入することだけではありません。ツールやシステムを始めとしたデジタル技術を使ったうえで、サービスや製品の価値を高めて変革をもたらし、より便利さや快適さを実現することと理解するとよいでしょう。
デジタル人材の質が大切
デジタル人材は質が重要とされています。必要とされているのは、単にITやデジタルに関する知識、プログラミング技術を持った人材というわけではありません。
総務省が『令和3年版 情報通信白書』で紹介している調査では、IT人材の質について「大幅に不足している」「やや不足している」という回答が90.5%に及んだと紹介されています。
デジタル人材の不足の解消が急務であることはもちろんですが、デジタル人材として広い知識と高い技術力を持ち、さらに業務を円滑に進められるコミュニケーション能力などを有することが重要といえるでしょう。
不足するデジタル人材に求めるスキルや特性
不足しているデジタル人材に求める人材像は、どのようなものでしょうか。具体的に求められるスキルや特性についてご紹介します。
ITリテラシーやデジタル領域への関心
デジタル人材には、当然のことながらIT知識やデジタル領域に関する知識が必要とされます。ITやデジタルの知識を幅広く持っていると、さまざまな状況に対応できるでしょう。
また、日々進化するデジタル領域の最先端技術について、興味関心や取り入れようとする貪欲な姿勢も大切です。
デザインに関する幅広いスキルや知識
デジタル人材には、デザイン技術や知識が必要とされています。サービスにおける視認性を高めることはもちろん、ユーザーの体験価値を向上させるUI/UXの知識や経験も、使い勝手をよくするために重要とされています。
データサイエンスの知識
デジタル人材として、データサイエンスに関する知識も重要です。機械学習やIT技術がますます重要性を増すなか、それらを利用したデータ分析やビッグデータ解析により、企業の課題発見や新たなビジネス戦略を検討する能力が求められているのです。
プロジェクトマネジメントのスキルや知識
デジタル人材には、プロジェクトを引っ張っていく力も必要です。
デジタル人材は、ビジネスやプロジェクトにおいて総括責任者のような役割として、戦略の立案から実行、推進までを担います。現場のマネジメントをしながら戦略を進めていくなかで、PDCAを適切に回し、デジタル化を成功させなくてはなりません。
ビジネスへの応用スキル
デジタル人材は、常に変化するビジネスや業界への対応力も必要とされています。デジタル領域における専門的な技術や能力だけでなく、業界の動向を常に把握しながら、技術を駆使して製品やサービスに応用・反映できる能力が求められているでしょう。
コミュニケーション能力や折衝力
デジタル化を進める過程で、さまざまな部署や社外とのやり取りをスムーズに進行できるコミュニケーション能力や折衝力が必要です。それぞれの現場の声も受け止めながら進めていくためには、対話力や相手の意図を汲み取ったうえで話をまとめていくバランス感覚も必要とされるでしょう。

デジタル人材不足への対処法

デジタル人材の不足を解消するためには、いくつかの方法があります。具体的な対処法を理解して、デジタル人材の不足解消に向けて取り組みましょう。
アウトソーシングの活用
デジタル人材の不足を解消するために取り組める方法が、アウトソーシングの活用です。
アウトソーシングによってプロのDX人材を確保できると、一気にデジタル化やDX化を推進できるでしょう。社内業務においては、どの範囲まで外部に任せられるか検討する必要があります。そのうえでアウトソーシングを活用し、並行してデジタル人材の採用や育成にも着手するのが効率的でしょう。
デジタル人材を採用する
デジタル人材の不足を解消するには、デジタル人材を採用することが近道でしょう。しかし、優秀なデジタル人材は、多くの企業が求めているため、簡単に獲得できるわけではありません。
自社の魅力や待遇面、採用方法やアプローチ方法の幅を広げるなど、採用を確実なものにするために工夫してみましょう。
デジタル人材を育成する
デジタル人材の不足を解消するために、自社でデジタル人材を育成することも大切です。デジタル人材を育成するために、教育体制の整備や資格取得を促進するなど、企業としてデジタル領域に関する学びをサポートしましょう。
デジタル技術は、常に進化しています。そのため、一時的な学習で知識や技術の習得ができるわけではありません。デジタル人材を自社で育成する場合は、長期的な視野で計画するとよいでしょう。

デジタル人材に適した職種
デジタル人材の不足を解消するために自社の人材を育成する場合、どのような職種に従事する人材が好ましいのでしょうか。
デジタル領域について親和性の高い職種について考える際、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が紹介するDX人材について定めた6つの職種が参考になるでしょう。
DX人材についてIPAが定める7つの職種
IPAでは、DX人材について以下の7つの職種を紹介しています。
| ・プロダクトマネージャー ・ビジネスデザイナー ・データサイエンティスト ・テックリード(エンジニアリングマネージャーやアーキテクト) ・UI/UXデザイナー ・エンジニアやプログラマ ・先端技術エンジニア |
参照:『デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進に向けた企業とIT人材の実態調査~概要編~』独立行政法人情報処理推進機構(2020年)
DX人材を育成したいという場合には、以上の7職種の選出や採用を行ったり、それぞれの職種から1人ずつ集めて育成したりする方法があるでしょう。
デジタル人材不足の解消をシステムでサポート
デジタル人材の不足を解消するために取り組みたいのが、自社内でのデジタル人材の採用や育成です。しかし、「どの社員がデジタル適性を持っているか」「育成の進捗はどうか」といった情報が整理されていなければ、採用・育成はうまくいきません。
そこで有効なのが、タレントマネジメントシステムの活用です。タレントマネジメントシステムを使えば、社員のスキルや適性を一元管理・可視化できるため、デジタル人材の候補者を社内から発掘したり、育成計画を効率よく立案・管理したりできます。
タレントマネジメントシステムで採用・育成を強化
そもそもタレントマネジメントシステムは、社員のスキルや経歴・評価データを一元管理し、経営目標に沿った人材配置や育成計画の立案を支援するシステムです。人事担当者が抱える膨大な業務を効率化しながら、「誰をデジタル人材として育てるか」「どんなスキルを持つ人材を採用すべきか」といった判断を、データに基づいて行えるようになります。
そしてOne人事[タレントマネジメント]は、人材情報の一元管理・可視化することで、適切な人材配置、育成支援、人事評価など、戦略的人事を支援するタレントマネジメントシステムです。社内の適性ある人材をデジタル人材候補として発掘したり、採用要件の整理・管理に活用したりと、人材不足の解消に向けた取り組みも後押しします。目的に応じて欲しい機能だけを選べるプランも用意しているのも特徴です。
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まとめ
デジタル人材の不足が、企業における大きな課題の一つと捉えている企業も少なくありません。最先端技術やデジタル技術は日々更新されており、デジタル化やDX化は今後のビジネス競争においてもますます重要になるでしょう。
デジタル人材不足を根本的に解消するために、人材採用や人材育成を進めなくてはなりません。まずは人事領域をデジタル化したうえで、各業務を効率化させ、採用や育成業務を進めてみてはいかがでしょうか。

