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給料の締め日とは? 支払い日との違いや注意点を解説

給料の締め日とは? 支払い日との違いや注意点を解説

給料において締め日とはどのような意味を持つ日なのでしょうか。企業が設定する給料の締め日と支払い日の意味は異なります。給料計算などを扱う企業の担当者は、給料支給にかかわる日程を正しく理解しておく必要があります。

本記事では、給料の締め日について、意味や支払い日との違い、注意点なども解説します。企業の人事労務担当者は、ぜひ参考にしてください。

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    給料の締め日とは

    給料の締め日とは、ひと月の給料計算において対象期間の最終日を指します。たとえば、ひと月の給料計算の範囲を、1日から月末日までとする場合、締め日は毎月の月末日ということになります。この場合の締め日として、たとえば3月は31日、4月なら30日ということになります。

    企業は、給料の支給を25日に行う場合、支給する25日よりも前の期間を給料計算期間として扱わなければなりません。そのため、あらかじめ給料の締め日を設定しておく必要があるのです。

    給料の締め日と支払日の違い

    給料の締め日は、ひと月の給料を支払うために設定した期間の最終日です。一方の給料の支払い日は、その名の通り、給料を支給する日のことを指します。

    また、給料の支払い日は、締め日からみて当月内なのか、翌月なのかによって給料計算業務の負担も異なります。これは、当月なのか翌月なのかによって、求められるスピードが異なるためです。

    雇用形態による締め日や支払い日の違い

    給料の締め日について、雇用形態による締め日や支払い日に違いはあるのでしょうか。

    正社員一般的には、締め日として10日や末日とする場合が多い
    支払い日は翌月払いの25日が多い
    アルバイトやパート正社員と同様であることが多く、支払い日は25日、15日とすることが多い
    派遣社員一般的に、15日もしくは25日のどちらかが多い派遣元企業によっては分割支給とする場合もあります。

    一般的な給料の締め日と支払日

    一般的に、多くの企業で用いられている給料の締め日と支払い日の例をご紹介します。最終的には企業の判断で行うため、自社の担当者とも調整をして、締め日や支払い日を決めましょう。

    締め日支払い日
    15日翌月25日など
    5日翌月15日など
    25日翌月25日や翌月末日
    月末日翌月25日や翌月末日など

    給料の締め日として設定されやすい日にちは、毎月15日、5日、末日などが挙げられます。さらに、締め日が15日の場合は支払い日を翌月25日、締め日が5日の場合は翌月15日、締め日が末日の場合は翌月25日や翌月末などと設定されることが多いようです。あくまで一般的なケースを紹介しましたが、最終的には企業が自由に決められます。給料計算などを考慮し、締め日や支払い日を設定しましょう。

    給料の締め日は同じでも支払い日は企業による

    給料の締め日は同じであっても、実際に支払われる日は、企業によって異なります。たとえば、給料の締め日を15日とする場合、給料支払い日を翌月25日とする企業や翌月末日を支

    とする場合もあるようです。

    給料の支払いは、当月払いと翌月払いの種類があります。

    締め日に対する支払い時期概要
    当月払い締め日と支払い日が同月にある締め日:5日
    支払い日:25日(前月6日から当月5日までの給料を支払う)
    翌月払い締め日の翌月に支払い日がある締め日:月末
    支払い日:翌月25日

    どちらの対応でも問題ありませんが、企業の正社員の場合は翌月払いが一般的です。

    土日祝日の場合は前倒しになるケースが多い

    給料の支払い日が土日祝日と重なる場合、多くの企業では支払い日を前倒ししています。銀行などの金融機関が土日祝日は休業のため、給与の振込ができないからです。また、このような場合に企業は必ずしも前倒ししなければならないということではなく、後倒しにすることも法律上問題ありません。あらかじめ企業としてどちらの対応をとるのかだけは、明確にしておきましょう。

    給料の締め日や支払日を決めるポイント

    給料の締め日や支払い日を企業側が設定する際に意識したいポイントをご紹介します。給料は企業において大きなコストでもあり、全従業員に支払う合計額は非常に大きな額です。給料の締め日や支払い日によっては、担当者の負担が大きくなる場合もありますので慎重に決めましょう。

    労働基準法を厳守する

    給料の締め日や支払い日を設定する際は、労働基準法を厳守しなければなりません。同法24条では、「賃金支払いの5原則」を定めています。

    原則概要詳細ポイント
    通貨払いの原則賃金を通貨(日本円の現金)で支払う労働者が現金によって生活を営むため(現物給与などは原則認められない)
    直接払いの原則賃金を労働者本人に直接支払う仲介者を通す場合、中間搾取に繋がる可能性があるため
    全額払いの原則賃金の全額を労働者に支払う労働者の生活費を確保するため(企業側が勝手に天引き等を行えない)
    毎月1回以上払いの原則賃金を毎月1回以上支払う定期的な賃金支払いにより、労働者の生活を安定させるため
    一定期日払いの原則賃金を一定の期日で支払う賃金の支払いスパンを均等にし、労働者の生活を安定させるため

    ただし、「賃金支払いの5原則」には、例外もあります。詳しい内容は、労働基準法や厚生労働省のホームページを確認するなどして、正しい対応を確認しましょう。

    参照:『賃金の支払方法に関する法律上の定めについて教えて下さい。』厚生労働省

    締め日と支払日の間隔を空ける

    給料の締め日と支払い日は、一定の間隔を空けて設定しましょう。これは、締め日の直後に支払い日が設定されることで、給料計算にかけられる時間が少なくなるためです。目安として、10日程度の間を空けましょう。給料計算はミスなく対応しなければならない重要な業務です。そのため、十分な間を空け、担当者の負担にならないように配慮する必要があります。

    給料の締め日や支払日を変更する際の注意点

    給料の締め日や支払い日を変更する際に、企業が注意すべき点を解説します。

    就業規則の変更が必要になる

    給料の締め日や支払い日を変更したら、就業規則の変更と労働基準監督署長への届出をしなければなりません。企業は、賃金支払い5原則に則って変更することはもちろんのこと、変更に際して適切な対応を行いましょう。

    また、特に給料の支払い日を変更する場合は、事前に周知するなど、従業員の生活に配慮しましょう。

    参照:『賃金に関する相談』厚生労働省長野労働局

    変更するタイミングとして避けるべき時期がある

    給料の締め日や支払い日を変更するにあたって、実施するタイミングとして避けるべき時期があります。具体的には、以下の時期はおすすめできません。

    • 社会保険手続きが煩雑になる4月~6月
    • 年末調整を行う11月~1月

    上記の時期は、さまざまな計算や事務作業があり、担当者の負担も大きくなります。そこに給料の締め日や支払い日の変更が重なることで、混乱したりミスが起こったりする恐れがあります。変更を行う場合は、このような時期は避け、担当者にも配慮して計画しましょう。

    まとめ

    給料の締め日は、ひと月に支払う給料の具体的期間における最終日です。企業では、設定した締め日までを毎月の給料対象期間として扱います。さらに締め日で区切った分の給料を、支払日に支給します。

    多くの会社では、15日締めの翌月25日支給というパターンを採用していますが、この限りではありません。企業の給料計算業務も考慮にいれたうえで、よりスムーズに対応できる日を設定しましょう。

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