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人事システム(人事管理システム)の主な機能や導入メリット、比較・選び方を解説

人事システムの比較ポイントとは? 目的や機能別種類、失敗しない選び方も紹介!

人事システムは、労務や勤怠、給与、人事評価など、人事業務や従業員情報を管理するためのシステムです。対応する業務や機能は製品によって異なるため、自社の課題や目的に合ったシステムを選ぶ必要があります。

本記事では、人事システムの種類や主な機能、導入メリット、比較・選定のポイントを解説します。

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目次アイコン目次

    人事システム(人事管理システム)とは

    人事システムとは、労務、勤怠管理、給与計算、人事評価、育成など、人事に関する業務や従業員情報を管理するシステムです。

    人事業務は幅広く、従業員の基本情報や評価情報、採用での応募者情報、勤怠データ、給与情報など、さまざまな情報を扱います。

    人事システムを活用すると、多岐にわたる情報を管理しやすくなり、多くの場面で効率化が実現します。

    人事システムと人事管理システムは同じ意味で使われることが多い

    人事システムと人事管理システムは、ほとんど同じ意味で、どちらも従業員情報や人事労務を管理するシステムを指します。

    強いて挙げるなら、人事管理システムは従業員情報や人事データの管理機能に重点が置かれているようです。

    人事システムや人事管理システムの選定では、名称より、自社が管理したい業務範囲や必要な機能で比較する必要があります。

    人事システムで管理する情報

    人事システムや人事管理システムで管理される項目には次のようなものがあります。

    基本情報氏名、社員番号、生年月日、住所、連絡先、入社日、雇用形態、所属部署、役職、組織図、役職、兼務情報
    労務管理入社・退社手続き情報、雇用契約情報、社会保険、雇用保険、扶養情報、マイナンバー、年末調整
    勤怠管理出退勤時刻、労働時間、残業時間、休憩時間、休日出勤、有給休暇、遅刻・早退・欠勤
    給与計算基本給、各種手当、控除額、賞与、所得税、住民税
    人事評価評価シート、目標、評価結果、評価コメント、昇給情報
    採用管理応募者情報、選考状況、面接評価、内定情報、採用経路
    人材育成・スキル管理保有資格、スキル、研修受講履歴、キャリア希望、異動希望
    タレントマネジメント経歴、適性、配置(異動)履歴、昇格履歴、後継者候補、ハイパフォーマー情報、人材ポートフォリオ、
    申請・ワークフロー経費申請、交通費申請、身上変更申請、承認履歴

    ▼人事システムで扱う情報や管理上の注意点を知りたい方は、次の記事もご覧ください。

    人事システムの種類や主な機能

    人事システムには、労務管理、勤怠管理、給与計算、人事評価、採用管理、タレントマネジメントなど、さまざまな種類があります。

    種類主な機能
    人材管理システム・社員管理システム・人事管理システム従業員情報、所属、雇用形態、基本情報の管理
    タレントマネジメントシステムスキル、経験、評価、配置、育成、キャリア情報の管理、活用
    労務管理システム入退社手続き、社会保険、雇用保険、年末調整、従業員情報変更
    勤怠管理システム打刻、出退勤、有給休暇、残業時間、シフト、工数管理
    給与計算・給与管理システム給与・賞与計算、控除処理、給与明細発行、Web明細配付
    ワークフローシステム申請、承認、差し戻し、決裁状況の管理
    人事評価システム評価シート作成、目標管理、自己評価、上長評価、リマインド
    採用管理システム求人、応募者情報、選考状況、面接日程、連絡履歴の管理
    スキル管理システム・スキル管理ツールスキル、資格、経験、習熟度、研修履歴の管理

    中堅企業や大企業では、複数の人事システムを併用しているケースも多いですが、機能ごとに個別システムを導入する場合は、各機能のデータ連携や、従業員情報の更新ルールを整備する点に留意する必要があります。

    人材管理システム・社員管理システム・人事管理システム

    人事システムの種類の一つとして、従業員に関する基本情報を管理するシステムがあります。

    人材管理システム・社員管理システム・人事管理システムと、呼び方は製品によって異なりますが、いずれも従業員情報を集約し、人事業務に必要な情報を管理する役割があります。

    タレントマネジメントシステム

    人事システムの種類の一つとして注目度が高いのが、タレントマネジメントシステムです。

    タレントマネジメントシステムは、従業員情報を管理しながら、目標管理、人事評価、人材配置、育成、採用関連などの人事施策を支援するシステムです。従業員のスキル、経験、評価結果、希望キャリアなどを集約して一元管理することで、人材情報を配置や育成の判断に活用できます。

    人材情報が部門ごとに分散していると、異動候補者の抽出や配置検討に時間がかかることも少なくありません。タレントマネジメントシステムを活用すれば、人材情報を一元管理し、戦略人事や経営目標に沿った人材活用を進めやすくなります。

    労務管理システム

    人事システムの種類には、労務管理システム(人事労務管理システム)もあります。

    労務管理システムは、入社・退社手続き、社会保険、雇用保険、扶養家族情報、各種手当、従業員情報の変更手続きなど、労務に関する業務を管理・効率化するシステムです。紙やExcelで行っていた申請・確認作業をシステム上で進められ、担当者の負担軽減やペーパーレス化の実現につながります。

    労務管理システムの機能には、年末調整、勤怠管理、給与管理まで対応しているものもあります。

    入退社や異動、雇用形態変更が多い企業では、従業員情報の更新内容がほかの業務にも影響するため、勤怠・給与・評価などの関連システムと連携できるかがポイントとなります。

    勤怠管理システム

    人事管理システムの種類の一つに、勤怠管理システムもあります。

    勤怠管理システムは、従業員の出退勤情報を一括管理できるシステムです。打刻や出退勤の状況を含め、有給休暇の取得状況や残業時間、その他休日などを申請・承認・管理する機能が搭載されています。

    残業時間や有給休暇の取得状況に応じてアラートを通知できる人事システムであれば、長時間労働の抑制や有給休暇の取得管理にも役立ちます。

    給与計算システムと連携できる勤怠管理システムもあり、勤怠データをもとに給与計算を進められるため、転記やCSV取り込み作業を完全になくせます。

    また、シフト管理や工数管理の機能が搭載された勤怠管理システムもあります。

    給与計算・給与管理システム

    人事システムの種類として、給与計算システム・給与計算ソフト・給与管理システムも挙げられます。

    給与計算(給与管理)システムは、勤怠データや従業員情報をもとにした給与や賞与の計算、控除の適用、給与明細の発行などの機能があるシステムです。基本給、残業代、各種手当、社会保険料、税金など、複数の条件をもとにした給与計算を半自動化します。

    給与計算・給与管理の人事システムを活用すれば、手動での給与計算に起こりがちな人的ミスの抑制が可能です。

    給与や賞与明細をWeb上で配付できる人事システムであれば、紙の明細発行や配付作業も減らせます。勤怠や労務と連携できるかを確認しておくと、従業員情報の更新漏れや二重入力の防止にも役立ちます。

    ワークフローシステム

    ワークフローシステムは、社内の申請・承認・決裁の流れを電子化する人事システムです。

    人事領域では、従業員みずから申請してもらうものが多くあります。ワークフローシステムを利用すると、申請内容、承認者、承認状況、差し戻しなどをシステム上で一元管理できます。

    紙やメールで申請を行っている場合、申請がどこで滞っているのかわかりにくくなりがちです。ワークフローシステムでは、申請から承認までの流れを可視化できるため、進捗確認がしやすくなります。

    人事評価システム

    人事管理システムの種類の一つとして、人事評価システムもあります。

    人事評価システムは、従業員の成果や行動、目標の達成状況などをシステム上で管理し、人事評価の流れを効率化するシステムです。

    種類によって異なりますが、MBOや360度評価など各種制度に沿った評価シートの作成、自己評価・上長評価の管理、リマインド送信などが代表的な機能として挙げられます。

    目標管理や達成度の進捗管理が、人事評価と連動できる人事システムなら、運用効率化だけでなく、公平な評価運用にも貢献します。それにより、社員の納得度向上やモチベーション維持にもつながります。

    採用管理システム

    人事システムの種類には、採用管理システムもあります。

    採用管理システムは、応募者情報を一元管理し、応募〜内定〜入社までの採用フローを効率化する人事システムです。

    採用管理システムには、人材採用に関する情報を管理できる機能が搭載されています。求人案件や応募者情報、選考状況、面接日程、応募者への連絡履歴などの管理が可能です。

    人事情報管理やスキル管理と連動できる機能を持った採用管理システムであれば、採用基準の明確化や求める人材要件とのミスマッチ防止にもつながります。

    入社後の定着、活躍支援を考えると、労務管理システムやタレントマネジメントシステムの機能との連携可否がポイントとなります。

    スキル管理システム・スキル管理ツール

    スキル管理システムは、従業員が持つスキルや資格、経験、習熟度などを管理するシステムです。職種ごとの専門知識や技術をはじめ、資格、業務経験、性格特性も含めて一人ひとりの情報を登録し、検索・分析できるようにします。

    資格管理や研修管理の一環として、更新・受講アラートを出せたり、資格証明書や受講証を一括管理できる機能もあります。

    集約したスキル情報は個人の強み・弱みを把握するのに役立ち、育成計画や配置シミュレーションに役立てられます。

    人事システムの分類

    人事システムの分類として、次の2種類に大別できます。

    • 総合型のシステム:多岐にわたる業務を1つのシステムで包括する
    • 特化型のシステム:特定の業務に絞って効率化する

    どちらのタイプを導入するかは、自社の人事労務担当者のリソースや、人事業務の課題に沿って検討する必要があります。

    統合型の人事システム

    統合型の人事システムは、労務管理、勤怠管理、給与計算、人事評価、タレントマネジメントなど、複数の人事業務を1つのシステムで扱えるタイプです。従業員情報を共通のマスタで管理し、入退社や部署異動などで情報更新をスムーズに反映しやすい点が特徴です。

    複数システムの併用でデータが分散している企業に検討されやすい傾向があります。

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    業務特化型の人事システム

    業務特化型の人事システムは、勤怠管理、給与計算、採用管理、人事評価など、特定の業務に絞って機能を提供するタイプです。必要な業務だけをシステム化しやすく、既存システムを残したまま一部の課題に対応できます。ただし、複数導入する場合はデータ連携や更新ルールの確認が必要です。

    人事システム(人事管理システム)の提供形態

    人事システム(人事管理システム)の主な機能や導入メリット、比較・選び方を解説

    人事システムの種類として、提供形態は大きく2種類あります。自社環境で運用するオンプレミス型と、インターネット経由で利用するクラウド型です。それぞれのメリット・デメリットを整理します。

    オンプレミス型

    人事システムのオンプレミス型は、自社に設置した専用サーバーに構築したシステムをインストールし、自社環境で運用する形態です。

    オンプレミス型は主に次のメリットがあります。また、サーバーやネットワークに必要な機器を購入やリース契約の必要があるため、次のデメリットがあります。

    メリットデメリット
    カスタマイズ性が高く、自社に合ったシステムがつくりやすい
    自社サーバーの使用により、インターネット上のセキュリティリスクを下げられる
    設置や構築に時間がかかる初期費用が高くなりやすい
    社内サーバーの故障などによるデータ紛失の可能性があるメンテナンスが必要

    クラウド型

    人事システムのクラウド型は、インターネット上にあるサーバーを使用して、クラウド上に各データを集約して管理する形態です。

    メリットデメリット
    いつでもどこでも確認できる
    データを安全に管理できる
    初期費用やメンテナンス費用を抑えられる
    自社内でサーバー設置が不要であるため、すぐに導入が可能
    システムのカスタマイズがしにくい
    通信回線による影響を受けやすい
    インターネット上におけるセキュリティ面のリスクがゼロではない

    人事システムの導入目的・課題

    人事システムの導入目的は、多岐にわたる人事業務や情報管理を効率化することです。

    紙やExcel、複数のシステムを併用している場合、同じ情報を何度も入力したり、部署ごとに管理方法が異なったりするケースも少なくありません。

    結果として、手続きに時間がかかる、情報の更新漏れが起こる、人事評価に必要な情報を集めにくいといった課題が生じます。

    人事システムは、こうした人事情報の分散や手作業による負担を見直すために導入されます。業務が整理されることで、人事担当者は煩雑な作業から解放され、組織改善や人材育成など、経営目標と連動した戦略的な業務に注力できるようになります。

    人事システム(人事管理システム)の導入メリット

    人事システム(人事管理システム)導入により、人事労務業務の効率化や人材データの活用につなげられます。ここでは、人事システムの主な導入メリットを解説します。

    1.人事労務業務を効率化できる

    人事システムの導入メリットとして、人事労務業務を大幅に効率化できる点が挙げられます。

    入退社手続きや給与計算、年末調整など、人事業務は多岐にわたります。紙やExcelによる管理では、書類の作成・転記・差し戻しに工数がかかり、担当者の時間が作業に費やされがちです。

    人事システムを活用して作業を半自動化することによって、ミスや確認作業を削減できます。

    2.改正や社内ルール変更に対応しやすくなる

    人事労務業務では、常に最新の法令に沿った対応が求められます。法改正や社内規程の変更があるたびに、書式や管理項目、申請フローを見直さなければなりません。

    人事システムを導入すれば、法令や社内ルールに合わせて管理項目や承認フローを設定しやすくなるメリットがあります。クラウド型の人事システムでは、法改正に応じて機能や帳票が更新される製品もあります。

    3.人材データを一元管理し、活用しやすくなる

    人事システムを導入すると、従業員の基本情報から資格・評価・経験まで、多様な人材情報をまとめて管理できます。

    情報が部署やファイルごとに分散していると、必要なデータを探すだけでも手間がかかります。人事システムで一元管理することで、検索や集計がしやすくなります。

    特定スキルを持つ人材の抽出や配置候補の確認もスムーズになり、人材配置・育成の検討をデータに基づいて行えるようになります。

    4.戦略人事・タレントマネジメント

    人事システムは、戦略人事やタレントマネジメントを進めるうえでも役立つ点がメリットです。

    戦略人事とは、経営目標の達成に向けて、人材配置、採用、育成、評価、目標管理などを計画的に行う考え方です。そのためには、従業員のスキルや経験、評価、キャリア志向などを把握し、組織の課題に合わせて活用する必要があります。

    人事システムを活用すれば、人材の強みや不足しているスキルを可視化しやすくなります。配置転換、育成計画、後継者候補の検討などにも、人材データを活用できます。

    人事システム導入効果の事例

    人事システムの導入事例について、主に評価業務における定量効果や変化を紹介します。

    業種導入による成果課題定量効果・業務成果
    卸売・小売評価工数の削減と人材情報の見える化多拠点・多職種の評価運用工数を年間約800時間から200時間へ削減。
    店舗・異動・組織図などの人材情報を集約し、必要な情報を確認・報告しやすい体制へ
    メーカー・製造業人事評価管理の効率化紙・エクセルによる評価管理導入費用を従来比40%まで抑制。
    入力工数の半減、評価集計も効率化確保した時間を制度の見直しに注力
    IT・インターネット評価・目標管理業務の効率化目標管理の不透明さ評価業務を3日から1日に短縮。
    目標の進捗を可視化し、日頃から目標達成を意識できるマネジメント体制へ
    教育新人事制度に合わせた人材管理の整備制度改革とペーパー管理約4,500名の教職員へスムーズに導入。
    人材情報の履歴管理・検索性向上・ペーパーレス化により、教職員の活躍を支える人材マネジメントを整備
    自治体複雑な評価シートの再現と評価歴の活用評価制度改革にともなう複雑な評価運用複雑な計算式を含む評価シートを再現。
    1000名超のリマインド・照合作業の負荷軽減
    過年度評価を活用した人事異動・キャリア形成支援へ

    人事システムの導入事例|詳しくはこちらをご確認ください。

    人事システム(人事管理システム)の料金相場・費用体系

    人事システム(人事管理システム)の料金目安は、導入形態や利用人数、搭載する機能によって変わります。

    クラウド型オンプレミス型
    初期費用0〜50万円程度100〜500万円程度
    月額従量課金制
    300〜数千円/1ユーザーあたり
    (原則)0円+保守費用や改修費用(要見積もり)

    労務手続きや従業員情報の管理に特化した製品は、比較的少ない費用で始められる場合があります。

    また、人事評価やタレントマネジメントまで対応する製品は個別見積もりとなるケースが多いため、機能範囲と運用負担を確認しましょう。

    人事システムの選び方

    人事システム(人事管理システム)の主な機能や導入メリット、比較・選び方を解説

    人事システム(人事管理システム)を選ぶ際は、自社の課題や運用に合うかを確認します。人事・労務・勤怠・給与・評価など、どの業務に負担があるのかを整理し、必要な機能や対応範囲を明らかにしたうえで、連携性や操作性、サポート体制まで確認しましょう。

    自社の課題から必要な機能を整理する

    人事システムを選ぶ際は、まず自社の導入目的や課題を整理します。

    課題を洗い出さないまま製品を比較すると、機能の多さや価格だけで判断しやすくなります。

    まず自社の「今すぐ解決したい課題」を1つ挙げてみてください。そして今後将来的に強化したい人事施策を整理したうえで、必要な人事システムを検討する必要があります。

    対応できる業務範囲を確認する

    洗い出した自社課題に対して、機能要件を確認していきます。

    機能が多いシステムを導入し、使わない機能が増えた結果、現場に定着しなかったという会社の声を大変多く耳にします。

    また、導入後に「実は対応していなかった」ため、自社業務の運用見直しを迫られているというケースも少なくありません。

    人事システム選定では、自社の業務フローや運用ルールにどこまで合うかを確認する必要があります。

    既存システムとの連携可否を確認する

    人事システムを選ぶ際は、既存システムと連携できるかも確認します。

    すでに勤怠管理システムや給与計算システム、ワークフローシステムなどを利用している場合、連携できないと二重入力や確認作業が残ります。

    連携方法は、CSV取り込みやAPI連携など製品によって異なります。どの情報を、どのタイミングで、どの範囲まで連携できるのかを確認し、自社の運用に合うかを見極める必要があります。

    自社と近い企業規模での導入実績があるか確認する

    人事システムを比較する際は、自社と近い企業規模や業種での導入実績を見ておくと安心です。自社と近い企業で導入されていれば、運用イメージを持ちやすくなるはずです。

    有名企業の実績を見ると影響されがちですが、導入前の課題や決め手、変化や今後の展望まで見たうえで、自社の課題や希望と置き換えられる事例を参考にすることをおすすめします。

    人事システムを比較する際は、自社と近い企業規模や業種での導入実績を確認しておくと安心です。自社と近い企業での導入事例があれば、導入後の運用方法や活用場面を具体的にイメージしやすくなります。

    ただし、企業の知名度だけで判断しないよう注意が必要です。導入前の課題や選定理由、導入後の変化まで確認したうえで、自社の課題や希望に近い事例を参考にすることをおすすめします。

    中堅企業・大企業の運用に対応できるか確認する

    従業員数が多い企業では、単に従業員情報を登録できるだけでは不十分です。複数拠点、複数法人、雇用形態の違い、出向・兼務、承認ルートの分岐など、自社の組織運用に対応できるシステムかを確認します。

    また、利用者が増えるほど、権限設定や処理速度、データ更新ルールの整備も欠かせません。

    中堅企業・大企業で導入する場合は、自社と近い規模や組織構造での導入実績があるかも、選び方としてポイントとなります。

    操作性と現場での使いやすさを確認する

    人事システムは、人事担当者だけでなく、従業員や管理職が利用する場面もあります。そのため、画面の見やすさや入力のしやすさ、操作のわかりやすさも確認しておきたい点です。

    操作が複雑だと、マニュアル作成や問い合わせ対応に工数がかかり、導入後の定着が進みにくくなります。無料トライアルやデモ画面を活用し、人事担当者だけでなく実際に使う現場の視点でも確認しましょう。

    サポート体制を確認する

    人事システムの導入時には、初期設定やデータ移行、運用ルールの整理などが必要になる場合があります。そのため、導入前後のサポート体制も確認します。

    専任担当者による支援、問い合わせ窓口、ヘルプページなど、サポート内容ごとにプランが分かれている場合は注意が必要です。導入時だけでなく、運用開始後にどこまで対応してもらえるかも確認しましょう。

    セキュリティと権限管理を確認する

    人事システムでは、機密性の高い情報を扱うため、セキュリティ対策や権限管理が気になる方は少なくないはずです。

    具体的には、アクセス権限の設定、操作ログの記録、データの暗号化、バックアップ体制、二要素認証への対応などが選ぶ際の確認項目になります。誰がどの情報を閲覧・編集できるのかを細かく管理できるかも、自社の運用に照らして確認する必要があります。

    人事システムの比較ポイント

    人事システム(人事管理システム)を比較する際は、機能差だけでなく、提供形態やシステム構造、費用、導入実績などもポイントとなります。同じ「人事システム」でも、対応範囲や得意領域は異なるため、自社の課題と照らし合わせながら、複数の観点で比較していきます。

    必要な機能が標準搭載されているか

    人事システムの比較ポイントとして、まずは導入目的に沿った機能が標準的に搭載されているか、比べます。

    実現したい運用を目指すにあたって、どうしても必要な機能がオプション扱いになっている可能性もあるため、比較が必要です。

    自社で必要な機能を一覧化し、製品ごとに標準対応・オプション対応・未対応を整理すると、判断しやすくなります。

    クラウド型かオンプレミス型か

    人事システムの提供形態として、オンプレミス型とクラウド型、どちらにするかを決めます。

    クラウド型はインターネット上にサーバーを設置し、データを管理するため、運用しやすく費用も抑えられるというメリットがあります。

    一方のオンプレミス型は、自社サーバを設定したい場合やカスタマイズ性をより重視する場合におすすめです。

    統合型か個別システムか

    新たな人事システムを導入する場合、既存システムとの連携可否だけでなく、従業員データをOneDBで管理できるかという観点でも比較をおすすめします。

    複数システムをつなげる方法としてAPI連携は有効です。しかし、API連携では、データベース自体が分かれているため、更新タイミングのズレや連携作業の手間が発生するデメリットがあります。

    OneDB型の人事システムであれば、労務・勤怠・給与・評価などで使う従業員情報を単一のデータベースにまとめられるため、データ分断や二重管理を抑えられます。

    導入・運用にかかる費用は適切か

    人事システムの費用は、提供形態や利用人数、機能範囲によって異なります。初期費用、月額費用、ユーザー数に応じた料金、オプション費用、導入支援費用などを含めて比較が必要です。

    月額費用が低く見えても、必要な機能を追加すると総額が上がる場合があります。反対に、機能が多いシステムでも、自社で使わない機能が多ければ費用対効果は低いです。見積もりを取り、導入時と運用開始後の費用を分けてシミュレーションすることをおすすめします。

    人事システム(人事管理システム)おすすめ比較表

    人事システム(人事管理システム)の代表的なサービスを簡単に紹介します。対応できる業務範囲や得意領域はサービスによって異なるため、自社の課題や必要な機能と照らし合わせて比較しましょう。(2026年8月時点)

    サービス名タイプ特徴
    One人事統合型労務・勤怠・給与・タレントマネジメント・ワークフローを、OneDB(単一データベース)で一元管理できる人事システム
    SmartHR労務管理・タレントマネジメント系人事・労務とタレントマネジメントの機能を備え、従業員情報の一元管理やデータ活用に対応する
    ジンジャー統合型人事労務、勤怠管理、給与計算、人事評価、採用管理などを、管理できる
    freee人事労務労務・給与系入社手続きから勤怠・給与まで連携し、転記作業や給与事務の負担軽減になる
    マネーフォワード クラウド人事管理人事管理系従業員情報の収集・管理、入退社手続き、人事異動などをオンラインで管理できる
    HRBrainタレントマネジメント系人材データの見える化・一元管理、人事評価、組織分析などに対応するタレントマネジメントシステム。
    COMPANY大企業向け大手法人向けの統合人事システムで、人事・給与・勤怠などの人事業務に対応する
    奉行クラウド人事労務・給与系総務人事、労務管理、勤怠管理、給与業務、従業員の申請業務などに対応する

    人事システム導入・比較時の注意点

    人事システム(人事管理システム)を導入・比較する際に、おさえておきたいポイントがあります。

    製品選びと並行して、自社の業務フローの整理やデータ移行の準備、運用ルール決めなど、社内で対応すべき事項も少なくありません。

    導入後に「こんなはずじゃなかった」とならないよう、人事システムの本格運用前に確認しておきたい注意点を解説します。

    現在の業務フローを整理する

    まずは現在の人事業務がどのような流れで行われているかを整理します。誰が、どのタイミングで、どの情報を扱っているのかを確認しておくと、システム化すべき範囲や見直すべき人事業務を判断しやすくなります。

    管理対象となる人事データと移行範囲を整理する

    人事システムに、さまざまな人事データを集約しようと考えている方も多いでしょう。

    人事システムを導入する際は、どの人事データを新しいシステムで管理するのかを整理しておく必要があります。

    管理したい情報は企業によって異なります。現在、Excelや紙の書類、既存システムなどに情報が分かれている場合は、どのデータを移行し、どのデータを既存の管理方法に残すのかを確認します。

    また、古いデータや重複している情報、更新されていない情報が残ったまま移行すると、導入後も二重管理や更新漏れが起こる可能性があります。あわせて、どの情報を「正」として扱うのかを決めておくことも重要です。

    関係部門と役割を確認する

    人事システム導入にあたって、複数の部門がかかわる会社は少なくありません。

    A部署にとっては導入メリットが明確でも、B部署の業務にも影響する場合は、B部署のメリットも整理したうえで、合同で推進していくという声も耳にします。

    また、導入前に各部門が担当する業務を確認しておくと、導入後の運用ルールも決めやすくなります。

    導入後の運用ルールを決める

    人事システムの本格稼働前に、従業員情報の更新タイミング、入力担当者、承認フロー、権限設定などを決めておく必要があります。

    運用ルールが明確でないと、情報の更新漏れや二重管理が発生する可能性があります。導入前の段階で、誰がどの情報を管理するのかを整理しておくように注意が必要です。

    人事システム導入で起こりやすい失敗

    人事システムの導入では、比較時の確認不足や導入前の準備不足によって、思うように活用が進まないといった声は本当によく聞かれます。起こりやすい失敗を把握しておくし、自社の導入の参考にしてみてください。

    おすすめやランキングや知名度だけで選んでしまう

    人事システムを選ぶ際に、おすすめランキングや比較メディアだけを見て判断すると、自社の課題に合わない製品を選んでしまう可能性があります。

    導入実績や知名度だけでなく、自社の業務範囲、従業員数、既存システムとの関係まで確認することが重要です。

    既存業務を整理しないまま導入する

    現在の業務フローを整理しないまま導入すると、人事システムに合わせて現場の作業が増える場合があります。

    紙やExcelで行っていた業務をそのままシステムに移すだけでは、二重入力や確認作業が残ることもあります。導入前に、不要な業務や見直すべき手順を洗い出しておきましょう。

    データ移行や連携を軽く見てしまう

    人事システムの導入では、過去の従業員データや評価履歴、勤怠情報などをどこまで移行するかが課題になります。

    また、既存の勤怠管理や給与計算システムと連携できない場合、手作業でのデータ登録が残る可能性があります。移行作業や連携範囲は、導入前に確認しておく必要があります。

    現場への説明が不足する

    人事システムは、人事担当者だけでなく、一般従業員や管理職も日常的に利用するものです。現場への説明が不十分だと、入力漏れや誤操作、利用率の低下につながります。

    導入に際しては、利用者ごとの操作範囲や入力ルールを共有し、問い合わせ先も決めておくと運用しやすくなります。

    なお、ベンダーによっては従業員向けの説明会の実施やマニュアルに応じてくれる場合もあるため、検討の段階で確認されることをおすすめします。

    大企業におすすめの人事システムの特徴

    大企業で人事システムを選ぶ際は、複雑な組織運用に対応できるかが重要となってきます。

    前提として、複数拠点・複数法人の管理や、兼務・出向・異動といった複雑な組織運用に対応できることが求められます。

    人事部や管理職、一般従業員など立場ごとに権限を細かく設定できるか、申請に応じて承認経路を柔軟に組めるかもお問い合わせいただくことがあるようです。

    自社の組織構造や利用人数に本当に対応できるかを基準に比較することが、大企業における人事システム選びでは必要です。

    人事システムは中小企業にもおすすめ

    人事システムは、従業員数が多く管理や対応が大変な大企業にはもちろんおすすめですが、中小企業にもメリットがあります。中小企業では人材不足を課題とするケースも多く、人事システムはこうした課題の解決にも役立ちます。

    業務負担の軽減

    中小企業が人事システムを導入すると、さまざまな業務の自動化や効率化ができるため、担当者の業務負担を軽減することにつながります。

    また、中小企業では正社員だけでなくアルバイトやパートタイマー、契約社員などさまざまな雇用形態を採用していることもあるでしょう。

    雇用形態によって、勤怠や給与管理の仕方が異なる場合もあるため、さまざまな雇用形態に対応できる人事システムを活用することで大幅な効率化が期待できるでしょう。

    適切な人材配置

    中小企業が人事システムを導入すると、適切な人材配置にも役立ちます。

    人材不足が課題である中小企業にとっては、人材のスキルや向き不向きなどを踏まえて適切な人材配置を行うことで、少ない人材でもカバーできるかもしれません。

    定着率の向上

    人事システムで適切な人事評価やミスマッチのない人材採用ができれば、従業員の満足度が向上し、離職率の低下にもつながるでしょう。

    とくに人材不足が課題と感じている中小企業の場合、離職率を改善することで人材不足に直接的な効果が見込めるでしょう。

    人事システムのまとめ

    人事システム(人事管理システム)の検討は、製品を比較する前に「自社が何に困っているか」を自覚するところから始まります。

    機能が多いほどよい、有名な製品なら安心、という選び方が失敗につながりやすいのは、目的があいまいなケースがほとんどです。まずは今の業務フローと、どこに手間やミスが集中しているかを整理してみることをおすすめします。

    人事システムは現場が使わなければ、どれだけ機能がそろっていても意味がありません。検討の段階から、実際に使う人を巻き込んでおくと、導入後の定着も進むでしょう。

    統合型の人事システムに関心がある方は、当サイトよりお気軽にお問い合わせください。

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